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新たなる挑戦


「ああ~、今日も疲れたねぇ、ユーナちゃん。」


 美湖は、装備していた防具を外すと、ベッドの横に無造作に置いて、ベッドに横になる。


「もう、ご主人様?まずはご飯食べに行きませんか?それに、まだお風呂にも入っていませんし、汚いですよ。」


 と、ユーナも自分の装備を外してベッドの横に座る。


 二人が、ゴブリンスタンピートを壊滅させてから、3週間がたっており、その間、美湖とユーナは、クランの依頼を受けたり、保護している女性たちの様子を見て過ごしていた。アリアから提案された、塔に挑戦する件は、今のところ保留となっている。


「いいじゃ~ん。今日は、魔物100体倒して疲れたんだよ~。それよりさ~。」


 美湖が、ベッドでゴロゴロしながら、ユーナに話しかける。


「何でしょうか?ご主人様?」


「この間、アリアさんに言われた塔のことだけど。明日、必要なものの買い出しして、明後日に挑戦してみない?」

 

「いいですね。私もそろそろかと思っていたんです。それに、普通の依頼に比べて、塔のほうが稼ぎもいいそうです。まだまだ、女性たちも時間が必要ですし、そちらのほうに変えてみるのは賛成です。」


 と、ユーナも塔に挑むのは反対ではないようだった。二人はラフな格好に着替えて、宿に併設されている酒場へ食事しに出掛けるのだった。


「そういえば、そろそろステータスを確認しとこうか、ユーナちゃん。」


 食事、風呂を終え、ベッドに腰かけて休んでいた美湖がふいに言った。


「そうですか。私はそのスキルがないので何とも言えませんが、現在の能力を確認しておくのはいいことですね。よろしくお願いします。」


 ユーナも賛成したので、美湖が自信とユーナに鑑定スキルを発動する。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 従 美湖

 年齢 17

 職業 高校生

 称号 女神と接吻せし者・転生者


 レベル 38

 HP  2500/2500

 ST  2000/2000

 MP  2400/2400

 AT  1100

 DF  900

 MA  1000

 MD  850

 SP  900

 IN  1200

 DX  600

 MI  770

 LU  600


 スキル

 言語理解  (MAX)

 鑑定    (MAX)

 片手剣術  (MAX)

 片手剣術Ⅱ (18/50)

 氷魔法   (MAX)

 氷結魔法  (15/50)

 封札    (―――)

 生活魔法  (―――)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ユーナ・ヴラドニル

 年齢 15

 職業 奴隷(主・ミコ・シタガイ)

 称号 吸血鬼・淫魔の血を継ぎ者

 

 レベル 35

 HP  600/600

 ST  450/450

 MP  550/550

 AT  490

 DF  360

 MA  410  

 MD  340

 SP  500

 IN  500

 DX  440

 MI  320

 LU  220

 VP  500/700

 EP  600/900

 スキル

 吸血   (MAX)

 吸血Ⅱ  (18/50)

 吸精   (MAX)

 吸精Ⅱ  (12/50)

 双剣術  (MAX)

 双剣術Ⅱ (10/50)

 闇魔法  (19/20)

 血力開放 (―――)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「結構ステータス上がってるね。それに、新しいスキルもあるね。でも、ユーナちゃんのスキルが一つ分からないね。何だろう、血力開放って。」


 美湖は、ユーナのステータスを見て疑問を浮かべる。


「えっ?血力開放が私にあるんですか?」


 美湖の言葉を聞いて、ユーナが驚いている。


「ん?ユーナちゃん知ってるの?血力開放について。」


「はい、昔父から聞いたことがあります。血力開放は、ステータスにあるVPを消費してステータスを一時的に爆発的に上昇させることができるんです。」


「そういえば、前にそんなこと言ってたね。使った後は動けなくなるんだっけ。」


「はい、要は吸血してステータスが上がるのを溜めておける感じですね。ご主人様の氷結魔法というのも聞いたことありませんが。」


 美湖は、自分のスキルを見直す。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 氷結魔法

 氷魔法の上位スキル。氷属性の魔法に、さらに補正がかかる。また、熟練度が上がると魔法の呪文を習得する。

 1   フリージング 

 5   ダイヤモンドダスト

 10  アイシクルウォール

 15  アイシクルプリズン

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「どうやら、氷魔法の上位互換みたいだね。氷魔法のスキルもきえてないから、今までの氷魔法も使えるみたいだね。」


「なるほど、塔の上階に挑んでいる人たちになら、同じような魔法もあるかもですね。ですが、強力な魔法があるのはありがたいです。私の血力開放はここぞというときにしか使えなさそうですし。」


 ユーナは、美湖の隣に座り、美湖にもたれかかった。


「ん、そろそろ寝ようか。とりあえず、明日は準備に費やそう。そして、明後日に塔に行こうね。」


 美湖はそう言うと、ユーナを支えながらベッドに倒れこみ、どちらからともなく抱き合いながら眠りについた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 翌日、美湖とユーナは塔に挑む旨と、どのような物が必要になるのかを確認するため、クラン支部のアリアのもとを訪ねていた。


「そうですか。ついに塔に挑まれるんですね。わかりました。美湖さん、ユーナさんのクラン証があればお二人が塔に入ることができます。

 また、塔に挑むのに必要なものは、塔に入っている時間によって変わります。日帰りであれば、通常の依頼と同じようにしていただければいいと思います。しかし、数日を塔にて過ごす際は、食材や、野営道具などを持ち込んでいただければと思います。また、塔は階層ごとに魔物の強さが変わりますので、上層に挑む際は、装備の確認をお願いします。といっても、美湖さんのスキルがあればこの辺りはほとんど解決してしまうのですがね。」


 アリアは苦笑いしながら説明する。美湖のスキル『封札』スキルがあれば、魔石さえあれば、ほぼ無制限にアイテムを運ぶことができる。しかも、時間経過しないので、食品や、鮮度が必要なものでも時間を気にせず運ぶことができる。


「なるほどね。わかったよ、アリアさん。今日は準備に費やして、明日から挑むことにするよ。今日はありがとうございました。」


 美湖とユーナは、アリアに別れを告げ、クラン支部を後にした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「さて、それじゃ、装備は一旦このままで、どこまでやれるか確かめるとして、食事と、薬とかを買いに行こう!」


「はい!わかりました。」


 美湖とユーナは、商店区にやってきていた。商店区には、様々な店や、屋台が並んでおり、人々でにぎわっていた。美湖たちは、まず手当たり次第に、食事や軽食を販売している屋台を訪ねて回った。


「おじさん、このサンドイッチをできるだけください!」


「おう?できるだけってどれくらいだ?一応、在庫としては100個ぐらいは作れるが?」


 美湖の注文に、店主の男性はけげんな顔をしながらも、いくつ必要なのか確認していた。


「なら、100個お願いします。あ、運ぶのには、僕のスキルを使いますからご心配なく。」


 美湖の言葉に、店主も驚き、


「はぁ?いったいどうやって運ぶんだ?それに1個80ルクス、100個で8000ルクスだぞ。時間もかかる。それでもいいなら作ってやるよ。」


「わかりました。では、これが代金の8000ルクスです。時間はどれくらいかかりますか?」


 美湖は封じ札から、銀貨8枚を取り出すと店主に渡す。店主は、美湖のスキルを見て驚いていたが、


「なるほどな。収納系のスキル持ちか。納得したよ。失礼なことをいって悪かった。そうだな、3時間はかかるな。ただ、生ものも使っているからな。材料は簡易冷蔵できるが、製品は入れれないからな。3時間待つか?」


「いえ、ほかにも買わないといけない物もありますので、あ、そこの木箱たちって、使ってもかまいませんか?」


 美湖は屋台の裏に置かれていた木箱数個を指して言う。


「ああ、別に構わないが...、どうするんだ?」


「こうします。」


 美湖は、木箱を受け取ると、ふたを開け、箱の中に、生活魔法の『クリーン』を使用して中を綺麗にする。そして二つの箱の中に、氷魔法の『アイスボール』で氷を作り詰める。ひとつの木箱を横向きにし、ふたを横から開けれるようにすると、上下を氷詰めの木箱で挟む。


「一応、簡易的ですがクーラーボックスを作ってみました。これなら、多少の時間なら鮮度維持できるのでは?」


 美湖は、店主の顔をうかがう。店主は開いた口が塞がらないようで、


「嬢ちゃん、すげぇな。こんな方法を考え付くのもすごいが、これだけのスキルを使いこなせるなんて。

 ここまでしてくれたんだ。しっかり作るから楽しみにしておいてくれ。」


「お願いしますね。では、3時間後にまた来ます。」


 美湖は、ユーナを連れ、屋台を離れた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「お姉さん、このお肉は何のお肉ですか?」


 今度は、商店区に精肉店を構える女性に話しかける。


「はい、こちらはフレンジボアと呼ばれる、イノシシの肉になります。野性味があり、少々癖のある味ですが、価格もお手頃で、結構人気のお肉ですよ。」


 女性は、美湖の質問に丁寧に答えてくれる。


「じゃあ、このお肉を10kgいただけますか?1kgずつ、切り分けてもらえると助かるのですが。後、フレンジカウの肉と、コケの肉も同じだけください。」


「は?あのぉ、お客様?もう一度確認してもいいですか?

 フレンジカウ、フレンジボア、コケの肉を部位別に、それぞれ10キログラムずつ、合計30kg買うといわれたのですか?」


 女性が再度確認してくる。だが、美湖の返事は変わらず、


「はい、その通りです。大丈夫でしょうか?」


 美湖の言葉に、女性は額を抑えて、


「はい、大丈夫です。少々お時間がかかりますが、準備はできます。そうですね、1時間くらいしたら、再度来ていただけますか。そのころには、準備も終わっていると思います。

 代金ですが、フレンジカウが1kg5000ルクスで50000ルクス、フレンジボアが1kg3000ルクスで30000ルクス、コケが1kg1500ルクスで15000ルクス、合計、95000ルクスとなります。」


「はい、こちらが代金です。では、時間になったらまた来ますね。」


 こうして肉屋を後にした美湖たちは、八百屋、パン屋でも同じようなことをして、食材を確保したのだった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「さて、食材はこれでよしっと。次は、薬だね。」


「こんなに買って、どうするんですか…。」


 美湖の買った物資を見て、ユーナは軽く呆れていたが、美湖は気にすることなく、薬屋に向かっていった。


「いらっしゃい。おや、かわいらしい子たちが来たね。」


 薬屋に入ると、店番をしていたおばあさんが声をかけてきた。


「こんにちは。僕たち、明日から塔に挑むんですけど、いい薬ってありますか?」


「おやおや、塔に挑むとは、実力のある娘さんたちなんだねぇ。ざっくりでいいなら、ウーサーメイジョアーの塔なら、1から5階層くらいなら、ランク1ポーションがあれば事足りるだろうさ。そうだね、日帰りなら、一人5本もあれば十分安全さね。魔力の回復も、ランク1マナポーションがあれば十分だと思うよ。魔法主体の戦法になるなら一人10本あれば日帰りでも足りるだろう。」


 そう言って、ポーションが並んでいる棚を指す。そこには、多種多様なポーションが並んでいて、それぞれに値札が付いている。


「ちなみに、ポーションは、ランク×200ルクスが相場だよ。マナポーションなら、ランク×500ルクス。あとは、状態異常回復ポーションなんてものもあるけど、ウーサーメイジョアーの塔なら、最初はいらないからねぇ。どうするね?」


 おばあさんが、丁寧に説明してくれて、美湖は、少し考えたが、


「じゃあ、ランク1ポーションを15本、ランク1マナポーションを20本ください。」


 そう言って、代金13000ルクスを支払う。おばあさんは、少々驚きながらも代金を受け取り、ポーションの準備をしてくれた。


「はいよ、これが注文分のポーションだよ。だが、ポーションがあるからって、油断しちゃいけないよ。しっかりと安全を意識して、無理をするんじゃないよ。」


 と、最期にやさしく忠告してくれた。美湖たちは礼をすると、薬屋を後にした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「あのおばあちゃん、いい人だったね。」


「そうですね。また、あそこに買いに行きましょう。」


 二人は、先ほど購入したサンドイッチを食べながら、商店区を歩いていた。一応、塔には日帰りで挑戦する予定なので、必要なものはそろえたつもりだった。


「さて、そろそろ帰りますか。明日は、初めての挑戦だし、英気も養わないとね。」


「そうですね。私も、そろそろご主人様の味が恋しいです。今晩、いただいてもよろしいですか?」


 ユーナが舌なめずりをしながら、上目遣いで見てくるので、美湖は、頬を上気させながらも、うなずくしかできなかった。


 宿に着くと、ある程度持ち直した女性たちが、宿の運営の手伝いをしていた。


「ただいま。みんな、体の具合はどう?」


 美湖は、すれ違った女性たちに声をかけていき、体調や、メンタルのケアをしていく。ある程度の生活ができるほどに回復した人たちもいるが、まだほとんどの女性が生活に復帰できていない。サクラやソクラもケアをしてくれてはいるが、まだまだ道は長そうだ。美湖たちは自分たちが止まっている部屋に入ると、装備を解除し身軽な姿になる。


「さて、ユーナちゃん、ご飯食べに行こ?」


「はい。今日はお肉の気分ですね。といっても、あのお店、お肉料理しかありませんが。」


 二人は、いつものように隣の酒場に食事をとりに行った。


「さて、ご主人様?準備はよろしいですか?」


「ま、待ってよ、ユーナちゃん。まだ、心の準備が...」


 食事、入浴を済ませ、二人は部屋のベッドに横たわっていた。二人とも、下着姿になって抱き合っていた。


「だめですよ?ご主人様。今日は私にお情けをいただけるという話でしたよね?」


 ユーナは、美湖の首筋に、鼻を近づける。ユーナの吐息が、美湖の首筋をくすぐる。


「んっ、ユーナちゃん、くすぐったいよぅ。」


「可愛いですよ、ご主人様。では、そろそろいただきましょうか。」


 ユーナは、美湖の首筋に舌を這わせ、おのれの犬歯を突き立てる。そこから、一筋の血が流れる。その血をユーナは舌でなめとり、さらに首に吸い付く。


「んっ、やぁ...ユーナちゃん...。そこ、だめ。」


 美湖の嬌声を聞きながら、ユーナは吸血していくのだった。




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