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女だけの世界

今度は天帝によって女だけにされた地球パラレルの話です。

動物とかはそのまま。

一方、天帝により世界は女だけになると


別れを嘆く者もいたが、

これからは私たちの時代だと声を荒げ、

別れを前向きにとらえる者が多かった。


この世界は穏やかで目立った争いもなく

軍隊も国境も法律も宗教も溶けていくかのようになくなった。


そして、この状態がしばらく続くと、それまで男のもとで作られた産業を

排除しようという動きがにわかに強くなっていった。


女たちは共感性が高く

芸術的なひらめきやセンスに優れていた者が多かった。


言語では表現できないような、霊感を持っているものもいた。


その中でカリスマリーダーが時折発する一言は

SNSなどで一際共感力の強い女たちを引き付けた。



その女は自らを「天を照らす太陽の使い」と称していた。



産業が衰退した背景には

そのカリスマリーダーたちの考えに

共感が集まったからである。



すなわち彼女たちには


「哲学や科学を発展させたがるのは不完全な生物である」


という考えが根底にあったのだ。



これは男に対する決別宣言でもあった。



この時代を境に男中心に栄えてきた産業はことごとく衰退した。



ただ基準が変わっただけで残ったものもあった。


人類が必要なカロリーベースの一次産業と、

子孫を残すためのクローン技術(これは男性より安易であった)

そしてAIが残したIT技術だ。


もっとも衰退したのが製造業だろう。


サービス業なども

「好きなときにやればいい」となり、必要最低限の職業には

高額な報酬を払う事で社会を機能させることにした。


殆どの人は職業に従事する必要がなくなり

道楽でおこなうレベルになった。


こうしてスマートフォンが近代にワープしたようなちぐはぐな世界で

女たちは長寿まで暮らしていた。


優雅で幻想的であり、まるで妖精が住むような世界にみえる。


しかし、月の物が現れると

肉体に潜む男への未練が忘れられないのか

満月の日には男根崇拝を行う。


儀式で使う男には顔はない。

これは相手の男に恋焦がれるのを防ぐためである。


酒を飲み、神に贄を与え、一晩中狂ったように踊りあかし、

巨大な柱を立てて男に見立て、巫女の股に擦り付けて祀るのだ。

この夜の女はみなメスになる。


はじめは美容業界などが性の解放として流行らせたのだが

やがて信仰儀式と結びつき、時代を経るほどに

大掛かりに過激になっていった。


この様子を苦々しい気分で見ていたのは

天帝によって分断された原因となった

男嫌いのフェミニズム一派であった。


問題はその女たちの多くがIT関係に従事しており、

強烈な「女色信仰」だということだ。


彼女らははじめのうちはリーダーをSNSなどでサポートし

そのカリスマを高めるのに骨身を惜しまず苦労していた。

「太陽の使い」というコピーを広めたのも彼女らの力があってこそだった。


しかしながら、巫女が柱や石に祈ったり、壺に蛇を入れるなど、

理解に戸惑うような奇妙な行為を訝る様になり始めた。


真似するものがいてはいけないと注意したが

巫女は一向に止めることはなかった。


「女色信仰者」との対立が激しくなると

巫女は二週間ばかり行方をくらましていたが、

物憂げな表情で表に出たとき彼女は衝撃の発言をした。


「太陽は男である」と宣言したのである。


男嫌いの「女色信仰者」は肉体、魂ともに男の成分わずかでも入ることを好まないため

この宣言に激怒し、すぐさま彼女たちのSNSをつぶそうとあらゆる手を尽くした。


しかし本能は止められない。

巫女のお墨付きとあって

皆が祭りで男根を求めるようになった。


怒った「女色信仰者」たちは巫女を「太陽の神」として女神に格上げして祀らせた。

巫女たちの死後、文句を言うものが出るはずもなく

結局彼女たちの思いは裏切られることになった。






物語を期待してる人は、何か書いてください。

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