男だけのセカイ、女だけのセカイ
男は会社にでて金を稼ぎ、女は家庭を守る。
今では時代遅れ。もはや炎上案件。
ネット発のフェミニズム運動や西洋の価値観が
儒教観念の上に上書きされて
男女の社会関係はさらにややこしく拗れてきつつあった。
それを見かねた『天帝』は
ネットサーフィンをしながらこう考えたのだ
「よし、お前ら、そこまで言うなら納得するまで離れて暮らせ」
そうして全ての男と女を分けた。
殆どの人が巻き添えを食ったのは間違いない。
なにせ男女関係で妙な運動が急に
盛り上がったのはここ十年からだ。
特に最近は民族関係のアフィリエイトができなくなって
男女関係に乗り換えたサイトが急増したのだ。
その辺は気が付かない。
流れに任せて叩く。叩く。叩く。
それを見て『天帝』は衆愚を忌み嫌ったのだ。
かくてあくる日から男と女は別々の星に飛ばされた。
全く地球と同じ星で全く同じ環境、全く同じ時間、空間でありながら
男と女は別々の異次元に存在しているという、パラレルワールドに飛ばされた。
男のいる地球には男だけ。
女のいる地球には女だけが残された。
そして『天帝』はそれぞれの地球に一つのメッセージを残した。
「己に足らぬとこ在れば祝福せよ、いずれ一つになるだろう」




