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アナログ人間

作者: rot

ネタになりきれないネタです。

お試しに投稿してみます。


そうアレはまだアナログ放送が終了してなかった時の出来事…

家に帰宅し服を着替えに部屋に上がった俺はふと幼い時の事を思い出していた。


何もないシンプルな部屋、それがこの部屋の第一印象だった。

この家に引っ越して、はや10年以上の月日が経っている。


幼い時この部屋を見て[何かが足りない]よくそんな気持ちにさせられていた。

しかし、何かが足りないのに、幼かった俺はその何かを理解できずにいた。

そんな感覚も時が忘れさせ、小学校高学年の時にはいつの間にか全く気

にならなくなっていた。


部屋に入った俺は昔の事を何気なく考えながら。慣れた手つきで

テレビのリモコンに手をかけた。


しかし、慣れたハズのその感覚…その感覚がリモコンの電源ボタンに触れた瞬間

、一気に脳裏に流れ込んできた。


「ああぁぁぁ!」

リモコンを握る手の震えが止まらない。


なんと、リモコンを向けた先に設置してあったハズのアナログテレビが置いてい

ないのだ


「あぁぁぁ~!!」

俺は、幼かったあの頃…いつも逃げ出したいと思っていたこの部屋の事を今にな

って思いだした。

「そうだ、あの時始めて、この部屋に入った時に感じたあの感覚はテレビが無か

ったんだ!!」

俺はその瞬間ドアを力強くこじ開け、父のいる一階に駆け降りた。


「父さん、俺の部屋に置いてあった。あのテレビどうしたんだよ!!」


「あのテレビは引き取って貰ったよ」

父さんは少し暗く俯いた様子でそう言った。


引き取って貰った!?

ということは、俺はもうアイツには会えないのか?もう二度と部屋の傍らに居て

くれないのか


そう思うと自然と涙がこぼれた。

「まだ、アナログ映るのに…」

それはまるで砂嵐のような音のなる雨の日の出来事だった。



それから、5ヶ月後アナログ放送も終了し、街は地デジ用テレビに溢れかえって

いた…


アイツがいなくなり、まるで時間が止まってしまったのではないのかと思う程、

俺の日々はちっぽけな物に変わっていた。移動する街のショーウインドウは、幅

広い商品で光輝いており、それをみる様々な人々が大切な一瞬をこれでもかとい

う程、楽しんでいる。俺はふと街頭の光に誘われハマダ電機たどり着いた。



いつもと変わらない日々、少しだけ残る喪失感そんな気分で俺はエスカレーター

を登った。


しかし、コレとして俺の気を引く物は無く、気にもならなかった。


しかし俺はいきなり足を止めた。

正確には止まってしまったというのが正しいだろう

その足の向く先には、一台の液晶テレビがたたずんでいた。

その液晶テレビの足の大きさは、今は何も置かれてないテレビ台の上に乗せるに

は丁度いい大きさだった。

そのテレビに昔のアイツの面影を感じた俺がいた。


それからというもの俺の視界はぼやけたアナログ放送から鮮明な地デジへと完全

移行されたのだった。


ココに来るのが楽しい。

「よし地デジにしよう」

もう俺の目に砂嵐のような濁った意思はなくタダ純粋に新しい放送を受信したく

なった。



後書きということは見ていただいたんですかね。

ありがとうございます。

深いものを書いていきたいものです。

後、感想お願いします

全然駄目です。

とかでもいいです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] テレビを捨てたことを、悲劇的に悲しむ親子に笑わされました。面白かったです! それと最後は「買わないんかい!」というつっこみをするのが正しいのでしょうか? それとも電気屋でブラウン管テレ…
[良い点] こんばんは。 主人公はテレビに深い思い入れがあったんですね。 この作品を読んでいると、家のブラウン管テレビは何処に行ったんだろう?なんて思いました。
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