表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/33

第12話「アップデート開始」

サーキットでの大会が終わり、学校に戻ってきた。

外はもうすっかり真っ暗だ。


「…」

秋原は1人、86と向き合っていた。


「もし、このままAT-1クラスにい続けたら多分インターハイには行けない…台数的にも…」


その時、なにか決心し、電話を取り出した。

「あ、もしもし、秋原です。お久しぶりです。例の件なんですけど…あ、はい!お願いします!」



「よし、86アップデート計画、始動だ…!」




週明け、放課後。

「こんにちはーっす」

夏空がいつもの工場に入る。


「って、なんじゃあ、こりゃあ!?」

目の前には山積みになった段ボールやなにかのフロントバンパー、リアウィングなどが置かれていた。


「あ、夏空くん来てたんだ」

「あ、部長、お疲れ様です。これなんですか?」

「さぁ、私にもさっぱり」


「あ、2人とも来てたんだ」

「「あ、秋原先生こんにちは」」


「これなんすか?」

「これはね、最強の86を生み出すパーツだよ」


「実はね、私達愛豊高校自動車競技部は…AT-Xクラスへの出場を決定した!」

「「「ええええええええ!?」」」


「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください?」

「私達、先週までAT-1クラスに出てたんですよ?いきなりAT-Xなんて、大丈夫なんですか?」

「安心したまえ。だから、信頼できるレースチームから86の強化パーツをもらってきたんだよ」


「今日の部活からこのパーツたちの組み上げ作業を開始する」

「はーい」


「そういえば、飛鳥と龍星は来ていないのか?」

「あの2人なら今日テストの補習で遅れですよ」

「あの2人…」やれやれというように顔を覆う。


「とりあえず、取れるパーツを取り外していこう。外すべきパーツはここに貼っておくから」

ホワイトボードに86のイラストがプリントされたものが貼られる。


「この赤色になってるところを外せばいいのかな」

「みたいだね」


2人がかりでまずはボンネットを取り外す。

「ボンネット重いよー」

「はーい」




気づけば86の原型がなくなってきた。


「骨だけみたいになってきましたね」

「だね。あとはトランク外せば完了だね」



「「こんにちわーっす」」

「あ、2人とも来た!早く着替えて手伝ってよー!こっち2人で分解するのすごい大変なんですけどー」

「わりぃ。補習が長くて」

「ほんとすんません!もう赤点なんてとりません!」

「とらないのが当たり前でしょうが。ね、夏空くん」

「え、あ、は、はい、そうですね」

言えない…自分も赤点とったなんて言えない…



そこからの作業は早かった。


4人がかりでエンジン、トランスミッションも降ろした。

「これで、86はただの骨だけになったと。」

「ですね。」


「じゃあ、こっからは組み上げですね」


4人での組み上げが始まった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ