そらまめのそらもよう 〜episode3 過信〜
寒い寒い冬の夜 そらまめの畑にしんしんと
雪が降りました。
そらまめは、雪が白く積もった畑のうねの上から、ほうれん草のくきの切れ端に乗って
スイスイと滑り降ります。
どうやらスキー大会のようです。
そらまめは一位でゴールしました。
拍手の中、そらまめは金メダルをかけてもらい
ました。
と、そこで、そらまめは目を覚ましました。
夢を見ていたようです。
さやのドアをあけて、外を見ると
あたり一面真っ白に雪が積もっていました。
そらまめはさっそく
こんなときのためにととっておいた
白菜の芯の切れ端を取り出して
畑のうねのゲレンデへくりだします。
頭の中のイメージどおり
スイスイっとかっこよくすべり降りる
はずでしたが...
とちゅう小石にぶつかって
そらまめは、空中へ舞い上がり、
雪の中へ頭からとびこんで動けなくなりました。
そらまめは、足を引きずりながら
なんとかさやの前まで戻りました。
それから、自分と等身大の雪だるまをこしらえると、
ダイコンの花で作ったおっきなメダルを
雪だるまの首にかけたのでした。




