トロッコ
炭鉱よりむしろ、忍者のゲームのイメージ(笑)
地下鉄を走る4両編成のトロッコ
灼き切れたブレーキを踏む ペダルの横には
オルガンみたいにアクセルをいくつもならべてさ
方眼紙のノートに挟んでた赤透明のしたじきを
風防にかざすんだ
ひらけた景色を楽しむことはできなくても
みまわせば 猫の壁画がびっしりだし
みあげれば 天井はプラネタリウムになってるから
退屈するほうが難しいくらい
空や海が見えなくちゃ
窮屈だなんてのも 誰かの受け売りにしか思えないや
不満をこぼす練習なんかするより
いまここに見えるものと スピードを
楽しみきることのほうが ずっと冒険のはず
翼をひろげたり 帆をはるのに忙しい毎日なのは
わかんなくもないけど
見逃したらもったいないものを見せてくれる
乗り損ねたらもったいないトロッコなんて
ここにだって 何台でもあるんだぜ?
まずそいつを楽しんでからでも遅くはないかもって
ちらりとでも思ったら
とりあえず つぎの駅まではご一緒しましょうか
そこからさきは あんたの好きにしたらいい
乗ったことないや。