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スキルホルダーになったので、ダンジョンで無双します!  作者: よだれどり星人
1章 『スキルのことがよく分かるスキル』
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「第47話 - 策略と反撃」

強敵との死闘の中、アキトはふと敵の陣形に疑問を抱いた。


「この陣形には穴があるんじゃないか?」


彼は敵の配置を注意深く観察する。支援系のゴブリンたちと遠距離攻撃系のゴブリンが後方に、そして前方には直接攻撃系のスキル『体表が鋼鉄のように固くなるスキル』、『タックルがうまくなるスキル』、『脚が速くなるスキル』を持ったゴブリンたちがいる。


「前衛と後衛にはっきり分かれている...」


アキトは敵の陣形を読み解く。無数に広がる緑樹の矢の罠にゴブリンたちは脚を取られながらも、『脚が速くなるスキル』と『みんなで仲良く移動できるスキル』の効果によって、着実に距離を詰めてくる。


「マズいマズい、おちおち考えてる時間もない!このままじゃマズイ...!」


焦りを感じたアキトは、ある作戦を思いつく。前衛のゴブリンたちとの距離が100メートルを切った瞬間、彼は先日購入した氷河の矢を束ねて連射し始めた。


「えいやああああ!!」


アキトの雄叫びと共に、氷河の矢が放たれる。矢が落下した地点には10メートル四方の氷塊が次々と出現し、前衛のゴブリンと後衛のゴブリンが分断される。


「3射分だ......3本束ねて3射した矢が3倍に増えているから、10メートルの氷塊が都合30個弱。壮観だ」


10メートルの氷塊が急に現れるという光景はあまりに衝撃的だ。というか数も多い。草原の景色が全く変わってしまった感じがする上、なんかひんやりもしてきたか?


運良く『みんなで仲良く移動できるスキル』を持ったゴブリンが氷塊に潰されたようだ。前衛のゴブリンたちの多くは『脚が速くなるスキル』の効果を失うことになった。彼らが動揺している様子が見て取れる。


「後方が見えなくなっても、相棒が死んでも、敵から目を離したらいけねぇよなぁ?」


アキトは冷笑を浮かべると、近接系のゴブリンたちが後方を気にしている隙を突いて、烈風の矢を束ねて放つ。


「くらえええええ!!」


凄まじい爆風が、地面をめくり上げ、ゴブリンたちに襲いかかる。足元に無数に展開されていた緑樹の矢の蔓も吹き飛ばされ、一気にゴブリンたちを拘束していく。


「チャンスだ...!」


アキトは勢いに乗じて、炎爆の矢を束ねて放つ。灼熱の炎が、『タックルがうまくなるスキル』と『脚が速くなるスキル』を持ったゴブリンたちを容赦なく焼き尽くしていった。


「グオオオオ!!」


「ギャアアアア!!」


ゴブリンたちの断末魔が、ダンジョンに木霊する。


「やっぱりお前はダメだよな...!」


『体表が鋼鉄のように固くなるスキル』を持つゴブリンだけは、炎爆の矢によって拘束されていた蔓を焼かれ、自由になってしまった。


「ガアアアア!!」


怒り狂ったゴブリンが、猛然とアキトに襲いかかってくる。


「まだ終わりじゃない...!」


アキトは雷撃の矢を3本束ねて、鋼鉄のゴブリンに向かって放つ。


「『体表が鋼鉄のように固くなるスキル』......金属系のスキルだ。電気で死んでくれ!」


彼の読み通り、雷撃の矢は鋼鉄のゴブリンに効果絶大だった。


「グギャアアア!!」


これでも一撃じゃ倒れないか...!タフすぎる!


アキトは焦りを感じた。鋼鉄のゴブリンは膝を地面についていたが、俺の方に最後の気力を振り絞って飛びかかってきた。


「もう一撃!」


すぐ近くにまで迫ってきていたゴブリンに再び電撃が当たる。鋼鉄のゴブリンはたまらずその場に崩れ落ち、魔石を残し、消滅した。


草原とゴブリンの焦げる匂いが漂っていた。


「はぁ、はぁ...」


アキトは荒い息を繰り返しながら、戦場を見渡す。前衛のゴブリンたちは、ことごとくを打ち倒してみせた。


「さて、残るは後衛どもだけか...」

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― 新着の感想 ―
[一言] >「『体表が鋼鉄のように固くなるスキル』......金属系のメタファーだ。電気で死んでくれ!」 メタファーは隠喩のことなんで、メタ対策する意味のメタる要素はないですよ
[気になる点] 強そうなスキルなのに条件も見ずに倒しちゃうんですね。 簡単な条件かもしれないから確認くらいは、してもいいのでは?
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