「第46話 - 強敵との死闘」
アキトは、10匹の強力なゴブリンが迫ってくるのを感じていた。『スキルのことがよく分かるスキル』で、彼らのスキルを分析する。
「支援系...『ステータスを偽装するスキル』、『体力回復魔法が使えるスキル』、『みんなで仲良く移動できるスキル』か」
アキトは眉をひそめる。これらのスキルは、敵の戦力を底上げする厄介な能力だ。
「直接攻撃系は...『体表が鋼鉄のように固くなるスキル』、『タックルがうまくなるスキル』、『脚が速くなるスキル』」
彼は舌打ちする。これらのスキルを持つゴブリンは、物理攻撃に特化した強敵だろう。
「遠距離攻撃系...『肩が強くなるスキル』、『岩石魔法スキル』」
アキトは警戒心を高める。遠距離からの攻撃は、彼にとって脅威となりうる。
「よくわからんスキルもある...『苔に愛されるスキル』、『とにかく目立つスキル』...?」
彼は首をかしげる。これらのスキルの効果は未知数だ。
「尋常じゃない速さで迫ってきている...毎秒20メートルペースで来てないか!?これ、スキルのコンボが発生しているな!?」
アキトは焦りを隠せない。ゴブリンたちのスキルが、相乗効果を生み出しているのだ。
アキトは緑樹の矢を3本束にして撃ちまくる。スーパーバリアの矢はもう自分の周りに貼り直しているが、ゴブリンのあまりの勢いに焦りが募っていく。
彼は必死で防御態勢を整える。しかし、ゴブリンたちはあまりにも速い。
「どれから倒していけばいいか...セオリーはヒーラーだが、結構後方だ。苔ゴブリンが盾を持って守りながら迫ってきやがる」
アキトは戦略を練る。しかし、ゴブリンたちのスキルコンボが、彼の思考を阻害する。
「『脚が速くなるスキル』と『みんなで仲良く移動できるスキル』このコンボが嫌過ぎる。まず殺したい」
彼は歯を食いしばる。このコンボを解除できなければ、戦いは不利になるだろう。
どちらかをまず倒そうと、ゴブリンの群れを視界に入れて、アキトは恐ろしいことに気づく。
「ゴブリンの群れが近づいてくるが...『とにかく目立つスキル』に目が行って仕方ない!」
アキトは苛立ちを隠せない。特定のゴブリンに意識を奪われてしまうのだ。奴は身代わり役なのか!?
「あああ!仕方ねぇ!混合魔法でまずやつを倒す!」
彼は決意を固めると、炎爆の矢、雷撃の矢、緑樹の矢を組み合わせた混合魔法を放つ。
「ドガガガガ!!」
凄まじい爆発が起こり、『とにかく目立つスキル』を持つゴブリンが粉々に吹き飛んだ。
「よし、1匹倒した!」
アキトは小さく息をつく。しかし、安堵する間もなく、残りのゴブリンたちが迫ってくる。
「緑樹の矢の罠もゴブリンたちを攻撃しているが......」
戦闘に慣れているゴブリンたちを拘束し、殺すには力が足りないようだった。
アキトは焦りを感じる。この状況では、勝ち目は薄い。
「さて、勝てるか...?」
アキトは自問する。しかし、彼の瞳には決意の炎が宿っている。
「どちらにせよ負けイコール死だ。負けるわけにはいかない......!」
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