「第21話 - 戦いの余波」
倒れたホブゴブリンの体は、灰となって消えていく。アキトは周辺の気配を確認するため、『スキルのことがよく分かるスキル』を使って探る。
「何もいない......か」
彼は安堵の息をつくと、そのへたり込んだ。
「いやぁ、怖かった。『スキルのことがよく分かるスキル』じゃ、ゴブリン以外がいるかなんて、ちゃんと確認しないとわからないもんな。うかつだったぜ」
アキトは自分の不注意を反省しつつ、ホブゴブリンが落とした魔石を拾う。
「でけぇな、この魔石。高く売れたりするのかな?」
彼は魔石を手に取り、光に透かしてみる。キラキラと輝く魔石は、どことなく神秘的な雰囲気を放っていた。
アキトは魔石をポケットに仕舞うと、ステータスを確認する。
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プレイヤーランク ★
プレイヤーレベル 1
次のレベルまで 75
累積経験値 25
ステータス
HP 100
MP 10
スキル
『スキルのことがよく分かるスキル』 -
『矢をたくさん打てるスキル』 ★
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「ふむ、ホブゴブリンは5ポイントか。まだまだレベルアップは遠いな」
アキトは苦笑しつつ、先ほどの戦いを振り返る。氷と電撃のコンボ、そしてバリアの有用性を実感した戦いだった。
「アレは有効だったな。氷で動きを止めて、電撃で大ダメージを与える。バリアも、ピンチの時の防御に使えそうだ」
彼は新たな戦術の可能性に思いを馳せる。この調子で戦い方を工夫していけば、より効率的にモンスターを倒せるようになるかもしれない。
「よし、巣の中に入って、残った魔石を回収するか」
アキトは意を決して、ゴブリンの巣に足を踏み入れる。薄暗い巣穴の中で、彼は慎重に、灰になったゴブリンが落とした魔石を探し始めた。
「魔石、魔石...他に何か良いものはないかな」
彼は期待を込めて辺りを見渡すが、魔石以外に価値がありそうなものは見当たらない。
「30個弱か。そろそろちょっとずっしり、500mlのペットボトルくらいか」
アキトは魔石の量を確認し、満足げに頷く。これだけあれば、そこそこの金額になりそうだ。
「よし、一旦引き上げるか。帰りも何があるかわからないからな」
彼は巣穴の中で、矢を補充することにした。アキトは弓に矢をセットし、弦を軽く弾く。すると、矢が魔法のように増えていく。
「ふう、これで戦う前の数に戻ったかな」
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