表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキルホルダーになったので、ダンジョンで無双します!  作者: よだれどり星人
1章 『スキルのことがよく分かるスキル』
18/92

「第18話 - ゴブリンの襲撃」

 アキトはダンジョンの奥へと進んでいく。薄暗い通路を慎重に歩みながら、彼は『スキルのことがよく分かるスキル』を使って周囲を観察していた。


 「モンスターの気配は...あっちか」


 アキトは心の中で呟く。彼は『女冒険者をつかまえたくなるスキル』の気配を感じていた。間違いなくゴブリンのものだろう。


 「ゴブリンか...気をつけないと」


 彼は腰につけた矢籠から矢を取り出す。用意している矢は4種類。氷と電気、草、炎の属性を持つものだ。さらにバリアの矢もある。


 「1つ10万くらいしたんだよな...結構貯金が減っちゃった」


 アキトは苦笑する。ゴブリンを倒して稼がないと、もっといい矢は買えない。


 「いや、そんなこと考えてる場合じゃない。ゴブリンに集中しないと...」


 彼は我に返る。目の前の敵よりも貯金に気を取られていては、命に関わる。


 その時、ゴブリンの気配が近づいてくるのを感じた。さきほどのゴブリンから1匹ふえて、2匹だ。


 「曲がり道から出てきた瞬間に、草の矢でやっつけてやる...!」


 アキトは草の矢に手をかける。そして、ゴブリンが姿を現した瞬間、彼は躊躇なく矢を放った。


 矢は弦を離れると同時に加速し、風を切り裂く音を立てて飛んでいく。アキトの狙いは正確だった。


 矢が放たれた瞬間、一本の矢が三つに分裂する。ゴブリンの胸元に向かって一直線に突き進んだ矢は蔓へと変形していき、それぞれがゴブリンの体にまとわりつく。


 「バチッ!バチッ!」


 矢がゴブリンの体に命中する音が響き渡る。それは予想以上に迫力のある音だった。恐らく、質量保存の法則は無視されているのだろう。草魔法によって発生した蔓の合計量は明らかに矢1本よりも重たそうだ。


 「ギャアアア!!」


 ゴブリンの悲鳴が、ダンジョンに木霊する。彼らの体は矢を受けた瞬間、軽く浮き上がり、そのまま地面に押し倒されていった。


 草の矢は自律して動き、ゴブリンの体を締め上げていく。


 「グギギ...!」


 ゴブリンは必死に抵抗するが、草の拘束力は強力だった。やがて、ゴブリンの体から嫌な音が響き始める。


 「ギギギ...バキッ!!」


 ゴブリンの腕と脚が、無残にも折れてしまう。断末魔の叫びを上げながら、ゴブリンは命を落とした。


 「うわ...ちょっとエグいな...」


 アキトは思わず顔をしかめる。草の矢の効果は絶大だったが、ゴブリンの最期はあまりにも残酷だった。


 「さっと倒せるやつがいいよな...こんなグロいの見たくないし」


 彼は複雑な表情で呟く。戦うことの厳しさを、改めて思い知らされる結果となった。


 ゴブリンの体は灰となり、魔石だけを残して消滅していく。アキトは溜息をつきながら、魔石を拾い上げる。


 「燃やすまでもなかったか...昨日のゴブリンの方が強かったかな」


 アキトは感心しながらも、ふと昨日の戦闘を思い出す。あの時は、炎の矢ですぐにゴブリンを焼き尽くしてしまった。


 「もしかしたら、昨日は燃やすのが早すぎたのかも...」


 彼は反省しつつ、魔石をポケットに仕舞う。これを売れば、また新しい矢を買うことができるだろう。


 アキトは気を引き締めて、さらにダンジョンの奥へと進んでいく。先の戦闘で学んだことを活かし、より効率的にゴブリンを倒していくのだ。


 「次は、電気の矢を試してみるか...」


 アキトは期待に胸を膨らませながら、次なる戦いに備える。彼の冒険は、まだまだ続くのだった。

■続きが読みたいと思った方は

 どうか『評価』【★★★★★】と『ブックマーク』を......!

 ポチッとお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] ただのゴブリンならただの木の矢でよくね?無駄遣いするな無能主人公
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ