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スキルホルダーになったので、ダンジョンで無双します!  作者: よだれどり星人
1章 『スキルのことがよく分かるスキル』
11/92

「第11話 - 無限の可能性」

 アキトは自宅に戻り、『矢をたくさん打てるスキル』について改めて考えを巡らせた。


 「確かに矢をたくさん打てるスキルだったが...」


 彼は講習会で体験した矢の増殖を思い出す。一本の矢が三本に増えた瞬間、アキトは自分のスキルの可能性に気づいたのだ。


 「考えてみれば、一本数千円の矢を何十本も使い捨てていくなんて、俺の懐事情じゃできそうもないよな」


 アキトは溜息をつく。趣味もないので貯金はあるが、収入から考えるとこの講習会だって大きな出費だった。だが、それ以上に彼の心を占めていたのは、スキルの可能性だ。


 「とはいえ、弓が増えた。記念にもらった弓もあるし...」


 アキトは100均で買ったおもちゃの弓を手に取る。半信半疑で矢をセットし、弦を引く。


 「おもちゃの矢も...増えた!」


 彼は驚きに目を見開いた。スキルは本物の矢だけでなく、おもちゃの矢にも効果があるようだ。


 「たくさん打てるって、ダブルミーニングなのか?資金的にも不自由なく矢を調達できるし、発射する矢も増えてくれる、もしかして、弓を引くのが最初から上手かったのもこれか?疲れずたくさんできるってことで......じゃあトリプルミーニング?」


 アキトの頭の中で、考えがめまぐるしく巡る。彼は講習会でもらった本物の矢を、おもちゃの弓に無理やりセットしてみた。


 「当然、増えた...!これなら、良い矢を買うこともできるな」


 彼はスマートフォンを取り出し、矢の素材について調べ始める。


 「ジュラルミンの矢も行ける。カーボンはスポーツ向けか。アダマンタイト、ミスリルになってくると1本10万を超えてくるな」


 アキトは目を輝かせながら、画面をスクロールしていく。


 「うおっ、魔法付きの矢もあるぞ。1本150万...」


 彼は思わず声を上げた。高価な矢でも、自分のスキルを使えば無尽蔵に増やせるのだ。冒険者としての可能性が、大きく広がっていく。


 アキトは興奮冷めやらぬ様子で、矢についての情報を探り続ける。世界中の矢を集めれば、どんな強敵にも立ち向かえるかもしれない。


 「俺は...最強の冒険者になれるのかも...!」


 彼の心は希望に満ちていた。『矢をたくさん打てるスキル』は、アキトに無限の可能性を与えてくれたのだ。


 夜更けまで情報を集めたアキトは、ようやくベッドに倒れ込む。天井を見つめながら、彼は冒険者としての未来を想像していた。


 「明日からは...冒険者としての本格的な一歩を踏み出すんだ...」


 そう呟くと、アキトは静かに目を閉じた。夢の中でも、彼は最強の冒険者としての自分の姿を見ていた。現実となるその日まで、アキトの冒険は続いていく。彼の可能性は、もはや無限大なのだから。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 真面目に当てるつもりで撃った矢が増えたらどんな軌道になるんだ? [一言] 物品複製って色んな面で悪さできそう。
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