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恐怖とトラウマ

トラウマになったできごとでした。

としきくんと登校するようになった。


自転車で50分ちかく片道で通学することになるので、はなすようになったが、なかなかとしきくんはいかれた奴だった。アメコミがすきでボーイスカウトをやっていたという個性のもちぬしで、欲しいものはなんでもかってもらっていたようだ。


正直うらやましかったが、いじめっこ気質の彼を敵にまわすよりは味方にするほうがいいとおもったのだ。彼は不良っぽくて、オタクゲーマー気質の自分とはあわないとおもっていたがそれにあわせるように、俺も不良のみちをたどるようになっていった。


剣道部の部室でタバコをすい、おやからもらった小遣いで弁当とおにぎりを放課後にかった彼と共に過ごす日々は非常に刺激てきだったが、俺には無理だなとおもうことばかりするので、はたからみて面白くてはずかしいという感情がめばえていた。


ある日かれはゆきちゃんに告白するといいだした。


俺も好きだったが応援することにした。


結果はふられた。


直接いってほしかったらしいと断った理由をきいたらあぁ、このみじゃなかったんだなと悟った。


小学生の頃に遡る。


俺ととしきくんは純粋にちんこをさわると気持ちいいことにきづいたので、お互い段ボールで顔をみないようにしてさわりあうというボーイズラブ的要素があったのだが、これはまた別のはなし。


としきくんとは微妙な関係のまま中学生活をすごしていたが、ここでゆうま先輩というヤンキーが登場するのだ。


彼はひとつ上でいつも年下の同級生をひきつれてえらそうにしていたので、ついあのお山の大将みたいな人って言葉をいってしまったのが悪かった。


俺のことをよくおもってなかった、としきくんとじゅんきくんは容赦なくちくった。


翌日、ゆうまはおれのもとにやってきて言った。


『文句いっとるらしいな?なめとんのか?』


『しらないよ』


頬をぶたれた。


『敬語つかえよ!』


『はい』


というと、なにかぼそぼそといって消えていった。


怖かったのだ。まだ中二になったばかりの少年には恐怖でしかなかった。


おれはちくった二人を憎んだがいじめられたくないのでなかよくすることにした。辛かった。心にささくれがたってずっとそこをいじられてるようで。


ひにひに無理がつみかさなっていき俺は少しずつ壊れていった。

歯車に歪な傷あとができて、回る度に軋み音をたてるのだ。


いやだ。関わりたくない。いじめられたくない。怖い。助けて!


焦燥しきっているところに追い討ちをかけるように、昼休みに端の廊下に呼び出しをくらい、ゆうまからこういわれた。


『おさむと俺、どっちかと喧嘩しろ』


俺は親から暴力はふるうなといわれ、教師からは喧嘩するなといわれ、警察からは次はない逃げろといわれていたので、その場しのぎの逃げるを選択した。


『おさむで』



この一言がたまにフラッシュバックして再生されるのだ、怒りと悲しみと焦りと恐怖、そして狂気が。


俺はまた数十人におわれ、帰宅するとこだったがここで、幼馴染みでひとつうえのなおきくんが、現れたのだ。


『おまえけんかすんなよ、先生にいうぞ』


ゆうまになおきくんが言ったひとことで、そのばは解散ムードになって自然とひとはいなくなった。


俺のヒーローだった。


有り難うなおきくん。むかしからいい人だとおもってたけどやっぱりそうだったよ。身長も高くて整った顔立ちでスタイルがよくて憧れの先輩だった。


なおきくんとかえるとおれは家でストレス発散のため筋トレをした。


この日からだ体を鍛え始めたのわ。


としきくんと偽りの友情をはぐくみながら無理をして生活していた俺は精神的に不安定になっており、キモいしね、などの幻聴か本物かくべつのつかない暴言に日々なやまされることになる。


ストレスで食がすすみ体重は一年で30キロ増えた。


好きだったゆきちゃんからは連絡もこなくなった。厳しいね現実ってのわ。


中三になって、ゆうまがいなくなって少し気分がらくになった。


いつ喧嘩させられるのかわからない恐怖がやわらぎ、としきくんにいじめられないようにしないとという感情にシフトしていった。


この時完全に俺は壊れていた。


幻聴も本物のこえだとおもってずっとひとりで悩み心のうちにとどめていたのだ。


ここでネットゲームにはまりだし、空いた時間はひたすらゲームの世界に引きこもるようになった。勉強もしようとするがてにつかず、ただいつ喧嘩させられるだろうかという恐怖が俺の精神を蝕んでいった。奥の虫歯から感染が広がっていくように心もすこしずつ穢れくすんでいった。



よんでいただけると心が少しやわらぎます。有り難うございます(*゜Q゜*)

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