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7.S級冒険者ツワイ


・・・・・商業ギルドにて・・・・


「ギルド長、ハーズレの町の領主が、リッチ討伐に失敗しました。

クラン・ジェノサイは、何もできず下痢ピーで帰って来たそうです」


「ほっほっほ、これはこれは、冒険者ギルド最強と謳われたクランが下痢ピーで帰って来るとは、いい笑いものですな」


「しかし、これでうちにも運が向いてきましたね。腐った肉を食って下痢ピーとは、何度聞いても笑いが止まりませんよ。

街を歩けば、子供からジェノピ―と呼ばれて鼻を摘ままれるそうですよ」


「今、S級冒険者パーティー・ツワイが到着した。一時期は、冒険者ギルドに負けたと思ったが、幸運にも間に合って良かった。

ジェノサイが、腐食の森の情報も持ってきてくれたので、攻略は間違いないでしょう」


・・・・・・S級冒険者パーティー・ツワイ・・・・・


S級冒険者ツワイには、

豪剣のツワイ

 1m80cmの大剣使いで、土竜戦では、その首を叩き切った剛の者である。

騎士のムナーゲ

元騎士団第2隊長として百戦錬磨の最強騎士と謳われた騎士だが、素行の悪さから首になった。無類のギャンブル好きだ。

魔導士のマルイー

 大魔導士の呼び声高い最大魔法を使う魔導士。とにかく派手な魔法が大好きなちびっこ魔女だ。もう、プルンプルンのぽよんぽよんだ。

そんなに露出していいのか胸からぼっちが零れそうだ。

アサシンのネックラ

 暗殺大好き、斥候させれば忍び込めない所は無い。

女性神官のホワイ

 治癒魔法、聖魔法のスペシャリスト。男大好きで、同僚の神官を食いまくり首になった今流行りの肉食系女子だ。

魔物師のガオ

 不思議な香で、魔物を操り攻撃したり弱らせたりする魔物の魔術師

 物凄い匂いフェチで、匂いで好き嫌いが決まる。


この6人がメンバーだ。


今まで、世界を旅し多くの伝説を残したパーティーだ。

リッチも討伐している。スケルトン。ゾンビなど数千との大戦も経験している。


「ねえ、ツワイ今回の依頼、私たちには簡単過ぎない。」


「しかし、ハーズレの最強冒険者が倒されたらしいんだ。腐食の森らしくて何でも腐ってしまうし、迷いの森で出て来れないみたいなんだ。

そんな難しくないけど、商業ギルドには、駆け出しのころに借りもあるしね」


「相手がリッチで10匹程度のスケルトンじゃ勝負にもならないな。

サクッといきますか」


6人は、大森林の入口にやって来た。

ガオがワイバーンを2匹捕まえてきている。

「こいつら、気性が荒くて、操れるのは1日がやっとだ。今日中に終わりにしようぜ」



「よーし、行くぞ皆、空からリッチを探すぞ」

ツワイ達6人は、ワイバーンに3人ずつ乗り、一気に空からリッチを捕まえる算段のようだ。

飛び立った2頭が枯れ木の森に入ると、“ボン・ボン・ボン・ボン・”と黄色い球が空中で破裂し、黄色い煙幕がツワイ達を襲った。


「なんだこれは、ん?臭い 鼻が曲がる」

ワイバーンは鼻がいい。この臭いは最悪だろう。

「うわ、落ちるぞー、ムナーゲの後ろにくっ付け」


“ワイドシールド”

ムナーゲは、盾の魔法シールドを横に広げ減速し全員は難なく着陸した。


「ふー、やっぱり足を地に着けていた方が安心ね」

ワイバーンは、狂ったように東の山に逃げて行った。


マルイーが唱えた。

「究極魔道:世界の羅針盤 北を指せ」

赤い光が真っ直ぐ北を刺した。森の木々が揺ら揺らと揺らめいているのが初めてわかる。赤い光は、全く揺るがない。


「よし、向こうだ!行くぞ」

皆は、赤い光の方へ向かっていった。


そこにはブラックが立っていた。

「お前がリッチだな。」

ツワイは、大剣を抜き構えた。

「遅かったな。待ちくたびれたぞ。俺はスケルトンだが?」

後から音もなく“スーーー”とブラックの腹に短剣が迫る。

“うっ”

ブラックは、その短剣を持つ右腕を握っていた。


「お前、体にいっぱい暗器仕込んだら重くて動きが赤ちゃんの様になってるぞ。ちょっと軽くしてやるよ」

そう言って、ネックラを真っ裸に剥いた。

“ガラガラ”

暗器が落ちたネックラの足を引きずり、ブラックが走り出した。


「おい待てー、ネックラをどうする気だ」

皆も走り出した。


ブラックは、土手の上からネックラを放り投げた。

“ドボン”

「この野郎、良くもネックラを」

ツワイは、大上段からブラックに切りかかった。

“ひょい”と横に避け、土手の端で片足でたたらを踏むツワイ。

「あ、あ、あ」と言うツワイに後ろから“ドコン”と前蹴りを入れ土手から落とした。

”ドボン“

土手に辿り着いて掘りを眺める四人の後ろからブラックの部下たちが蹴りを入れた。

”ドボン“・”ドボン“・”ドボン“・”ドボン“


「う、臭い!何この臭い、ウXコが腐った臭いじゃない。鼻が曲がるー」

そこは、円に掘られ10m位深い穴だった。

そこには、この世に存在していいのか分からない程臭いドロドロの黒い液体が、1.5m程入っていた。

周りの壁は、黒光りしてつるつるで、どうやっても登ることが出来ない。


ツワイが大剣で壁を崩そうとしている。


毒ガスマスクとゴーグルをつけた黒い骸骨が現れた。

「ああー、君たち。きっと君たちが探しているのは、私だと思う。リッチーだよろしくな。

しかし良かったよ。この前の冒険者用に作った罠なんだが、匂いだけで下痢して帰っちゃってね。せっかく作ったのにどうしようかと思ってたんだ。

これは、とある島国生まれのスケルトンが作った“クサイアの干物づくり用”の付けダレだ。

魔力をすって発酵するんだが、3日漬けがお勧めだ。6日漬けだと死んだ奴でも二度死ねると評判で激辛唐辛子なんて目じゃないんだ。一部のマニア向けだね。

3日漬けだと、ちょっとあの世が見えちゃうくらいの気絶度だからストレス解消になるよ。」


話しも聞かず、壁を壊そうとする若者がいた。

「それから、壁を崩そうとしている君に忠告だが、その壁自体がこの“くっさーい”液体が強固に固まったものだ。厚さは5mあるかな。液体になると膨張して一気に背丈を超えてここで溺れるぞ。

まあ、君の剣如きでは傷もつかないがな」


いくらツワイがガンガン叩いても傷一つつかない。

「くそ、マルイー一気に吹き飛ばせ」


すると、魔導士は、魔力を練り始めた。

「風よ大きな渦とな・・・・ククくっさ――

魔力が消えて行っちゃう」


「さっき言ったろ。その液体は、魔力を吸収して発酵するんだ。すっごい臭くなるぞ

そこで気絶したらそのままあの世行きだから注意してね」


「そこで、裸になってぴくぴくしてる子起こしてあげないとあの世行きだよ」

急いで、ツワイはネックラを起こした。臭っさー。


ホワイが、

「お願い助けて、私を自由にしていいわ。どんなプレイもお好み次第よ。

私のわがままボディーは、貴方の者よ。ねえ、お願い」

臭っさい臭いで言われても100年の恋も覚めますぜ。

だいたい骨しかない私に言われてもどうにも出来ませんが。

「はあ」


ガオが言った。

「おい、助けろ。金はいくらでも出す。何でもするから頼む鼻が曲がりそうだ」


「そう焦らないで、3日して良く漬かったら考えるから。

それからそこでオシXコ・ウXチすると一時期数倍臭くなるから、皆の為を思う思いやりのある子は、我慢してね。

じゃあね」

そう言ってリッチーはこの場を後にした。


「おい、喉乾いたな。水あるか」

「ああ、これ」

ツワイがドロリと黒い液体の中から水筒を出した。

「・・・・・・・やっぱりいいわ」

皆ずっと鼻をつまんでいる。

一日が経った。

「う、だ、誰だオシXコしたのは、これは、臭くて溜まらん」

「誰だー、これは絶対ウXコだろ。二度とするなー」

二日が経った。

マルイーが、「ふひゃ、ふひゃ、ふひゃひゃひゃ」

「おい大丈夫か、しっかりしろ、気をしっかり保て、S級冒険者だぞ」

“バシャバシャ”

「うおっぷ。こらホワイ黒い液掛けるな。何脱いでんだお前」


「ひゃはは、皆この小川で泳ぎましょう。綺麗なお水で洗いましょう。ほら、ほら」


「ホワイ止めろ。頭もクサイアでドロドロだろ。」


最早みんなおかしくなっていた。


3日が過ぎ、クサイアの泉?に来てみると、みんな泳いでいた。

「泳ぐのって本当気持ちいいな。綺麗な水だと潜るの楽しいな」


あ、イっちゃったか?

「おーい、ロープ渡すから上げってこい。シャワーもあるぞ」


皆が上がって来た。

シャワーを浴びたら正気に戻るかなと思ったが、何かへらへら嬉しそうだ。

マスクをしていても、やっぱり超臭い。

お弁当と水筒を渡して帰り道を教えてやった。

S級冒険者一行は、ハーズレの町までやって来た。

「臭っさー、お前ら新手のテロリストか、人間兵器か、ち、近寄るな!、来るな!、門番辞める!おかあちゃーん。」

門番は自分の家に猛スピードで帰っていった」


それからハーズレの町は、大変な騒ぎとなった。

阿鼻叫喚の叫びは、既に小説では表すことのできない領域へ行ってしまった。年寄りは寿命を急遽まっとうし、道には嘔吐物で疫病が発生した。

街は、一カ月間閉鎖され、消毒、香水で塗りつぶすを繰り返し、やっと平穏に戻ったが、この街では、言ってはいけない言葉が出来た。

子供がいたずらに“S級冒険者”と叫んだ。

町中で、“オエー” “オエー” “オエー” “オエー”と連鎖の様に嘔吐が始まった。この子は、お尻叩き100回と門前にお尻丸出しで一日吊るされた。

トラウマとなったS級冒険者事件の張本人達は、“ニヘラー”と幸せな顔のまま、どこかの都市に護送されていった。


この話は、王国中でタブーとなった。余りにも凄惨な事件として皆は記憶から消そうと必死になった。


「あの冒険者どうしたかな、やっぱり1日にすれば良かったかな」

と後悔するリッチーだった。


日記には、クサイアの干物は1日漬けが最適と書いた。


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