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詫び石9つ目【ステータス・オープン 前編】

「……と、いう事でここに来ました。こちらの可愛い子はルロちゃんです」

「よろしくお願いします!」

「こ、こいつら……新参者のくせに詳しい説明を(はぶ)きやがって……」



 ギルドに着いて早々、ここで一番強そうな筋骨隆々(きんこつりゅうりゅう)の背が高い男性に向かってルロちゃんと一緒に軽く頭を下げると、呆れたように大きな溜め息を吐かれた。


 な、なんて失礼な……ルロちゃんのこの破壊級の可愛さの前で溜め息だと……!?



「どうした?」

「あっ、団長……!」



 なんだ、この人が一番上の立場じゃなかったのか。



「コイツ、入団希望者らしいんすけど……」

「ほう……鑑定士、このガキを“()て”やれ」

「承知でござる」



 中年男性に『鑑定士』と呼ばれた背の低い男性は、モノクルのふちを指でつまみまじまじと俺を見てくる。



「視る……?」

「お前のステータスがどの程度か、まずは確認させてもらう。うちに入れるかどうか決めるのはそれからだ」

「ステータス……?」



 そんなもの、村人の俺には設定されていないはずだ。

 ……でも、



「これ1回言ってみたかったんだよなー!!」

「おいガキ、心の声が出てるぞ」



 もしかするとバグの影響がステータス関連にも出ているかもしれない。

 そんな期待を込めて、俺は憧れのセリフを言っ



「ステータス、オープン!!」

「俺のセリフ()られた!!」



 声高々に叫んだ鑑定士とやらは、数秒の間を置いてから後退しつつ目を大きく見開いた。



「な、何ぞ……此奴(こやつ)の数値は……!?」

「?」

「雑魚か?」

「とんでもござらん!!」



 ぽかんとする俺、女性の団員にもらったジュースを飲むルロちゃん。


 対して、鑑定士は汗をダラダラ流しながら可視化魔法を発動させる。



「これを見てくだされ!!」

「……!? な、何だ……これは……!?」

「?」



 空中に表示された文字を見て、団長と団員たちはざわつき始めた。



(どれどれ……)



 そこに書かれていた内容はこうだ。


 名前:ムラビト

 性別:おとこ

 レベル:892/999

 種族:ヒューマン

 年齢:21

 身長:171cm

 星座:かに

 好物:からあげ

 苦手:オクラ

 趣味:石集め

 特技:早起き

 所持金:18ベリー

 所持石:31個

 所持ガチャ石:1480個

 所持からあげ:4個

 所持カニ:2はい

 所持愛:∞

 HP:536/999

 MP:844/999

 状態異常:やや腹減り



「あの! ちょっといいですか!!」

「な、なんだよ!  まだあるんだぞ!!」

「そろそろ1000文字なので続きは明日お願いします!!」

「こ、このガキ……! 新参者のくせにメタい発言しやがって……!!」



 ということで、第10話へ続く――……。

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