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詫び石20つ目【クエスト:貴族の討伐】

 ――……このゲーム世界に生を受けてから、こんなに腹が立つのは初めてだ。



「デュフッ、お前みたいな弱っちそうな奴がどうやってぼきゅを『痛い目』に遭わせるっていうんだ~? 皆~やっちゃえ~!!」

「きゃあっ!!」

「ご主人様……っ!!」

「……“どうやって”……?」



 小太り貴族の言葉を合図に、その背後に立っていた体格の良い強面男たちが一斉にこちらへ殴りかかってくる。


 ……だが、俺が一度指を鳴らすと立派な氷像が4つその場に出来上がり、小太り貴族は口をぽかんと開けたまま目をむいた。



「……“こうやって”痛い目に遭わせてやるって言ったんだよ」

「なっ、ななっ、なっ……っ!?」



 俺はバグの加護を受ける村人Aだぞ、と言いかけて唇を引き結ぶ。

 危ない危ない……ルロちゃんとアイルちゃんの前では「実力のある格好良い男」でありたいからな、これは秘密にしなきゃ……。


 振り返って彼女たちの様子を伺うと、なぜか2人は今にも泣きだしそうな顔をしていた。



「ルロちゃん……アイルちゃんも、そんな顔しないで。言っただろ? 2人は俺が守るから大丈夫、って」

「ご主人様……」

「……バカッ……私たちを庇って怪我なんてしたら許さないからね……っ」



 はぁ、可愛い。



「こ、このガキ~!! もう本気で許さないぞ~!! ぼきゅの魔法攻撃力はAなんだからな~!!」

「へえ、すごいな!!」



 小太り貴族が顔を真っ赤にして両手を前に出し水属性魔法を発動させた瞬間、こちらも氷属性魔法で応戦すれば、あっという間に相手の魔法攻撃が消滅・丸々とした手首まで氷漬け。



「~~っ!?」

「ちなみに、俺の魔法攻撃力はSだよ」

「えっ、S~!? お前なんかが、ぼきゅより上……っ!?」



 本当はバグの力でマウントをとる真似なんかしたくない。惨めな気持ちになるだけだ。

 でも、こういうタイプにはしっかり実力の差を思い知らせておかないと、何度でもルロちゃんを取り戻しに現れるだろうと判断した。



「どうする? このまま帰ってルロちゃんの前にはもう二度と現れないと誓うなら、服を破るだけで許してあげるよ。ただし、まだ続けると言うならお前の股間を永久氷結させる」

「……っ、……っ!! おいっ!! な、753番!! ぼきゅを庇えっ!! ぼきゅはお前のご主人様だろうが!! 自分からすすんで身代わりになれよこの役立たずの精子壺!!」

「……」



 ルロちゃんがなにか言いかける前に小太り貴族の服を爆発。そして宣言通り股間を氷結させれば、奴は豚のような鳴き声を上げて気絶した。



「ルロちゃんの『ご主人様』は俺だ!!」

「さすがです、ご主人様……っ!!」

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