表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
明後日に巡る。  作者: 若槻梓沙
タイムリープ
1/2

it rotates the day after tomorror.

いわゆる処女作ってやつ。

批判ご指摘どしどしお待ちしております。

 にわか雨が降る12月の放課後に、一人の少女が死んだ。

方向が歪んだ四肢と、屋上に揃えられたローファーで、誰もが彼女の最後を悟った。

帰宅途中の生徒たちが少女の亡骸を取り囲み、スマホのレンズを向ける。

しかし少しすると、興味をなくしたように去っていった。

オーケストラの音が止み、校内放送が鳴り響く。

外に1人取り残された少女の亡骸は、より一層強くなった雨に打たれていた。

そこに紛れる彼女の涙は誰にも気づかれない……。



【12月5日】

(……夢、なのか)

まだ仄暗い部屋の中で、少女は目を覚ました。

目を擦り、スマートフォンで時間を確認する。

ずいぶん現実味のある夢だったと、少女はもう一度目を閉じる。

体に残る、骨が折れる音、鈍い痛みの感覚。

そして、打ち付ける雨。

(……思い出すんじゃなかった。でも)

不意に目をやった壁掛けのカレンダー。

12月7日の枠には

おわり

と、力のない字で書かれていた。

「……あさって、だから」

(正夢になるかも知れないな)

時刻は既に始業時間を過ぎている。

だからと焦るわけでもなく、彼女は床の1点を見つめ、呆けた顔をしていた。


【12月6日】

授業中、彼女はシャープペンシルを指に突き刺しては、膨らむ血を眺めていた。

その以上な光景に、誰も気付かない。


【12月7日】

美術選択者の彼女は、自画像を描いていた。

しかし彼女の画板に描かれているのは人とは言い難い、何らかの生物だった。


 小さく息を吸い込み、ローファーを脱ぐ。

靴の中に小さなメモ用紙を折り入れた彼女は、柵の外へと身を乗り出した。

見慣れた校舎の屋上をわざわざ見上げる人などそう居ない。

彼女の状況を、誰一人として把握していない。

下校途中の生徒が途切れた所を見計らい、彼女は……



【12月5日】

「……うっ」

おそらく、霊になったということだろう。

常に自分視点だった夢が、最後に俯瞰したことで自分自身の亡骸の残骸を見た彼女は、吐き気を催し洗面所へと向かった。

暗いね!

フォォォ\( ˙-˙ )/オオオオオオオオ!!!!

「あさって」じゃなくて「みょうごにち」だからな!間違えんなよ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ