表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

38/186

閑話1:VRMMO時代 カンナちゃんとの出会い編 3

 前の日に徹夜でそれなりに情報を集めたのだが……やっぱりというか何というか。

 ガイアサーバーの情報は溢れるほどあるのに、アテナサーバーでは情報が少ない。

 そりゃ、誰もやらないよな。こんなガチサーバー。

 正直なぜ閉鎖しないかが不思議なくらいである。

 


 まず私は職業訓練所で職を選ぶ事にした。

 職業は職業訓練所にいる、自分がなりたい職業のNPCに話しかければそこで取得することができる。

 このゲーム、1人、1キャラしか作れないため、職業は二つ選ぶ事ができる。

 ただ、二つ目の職業を選ぶにはlevel15になる必要がある。


 私が選んだ職業は……罠師。

 ちなみに罠師はアテナサーバーにしか存在しない職業だ。

 そりゃ何故かって、ガイアサーバーはターン制で敵が突っ立っているだけなので罠を設置したところで罠に引っかかるはずがないからだ。

 つまり過疎サーバーのアテナサーバーにしかないという事はなり手はかなり少ない……プレミア感だよプレミア感!


 こう、あまり誰もやっていない職業って中二病心をそそると思うの。

 中二設定大好きの私には美味しすぎる。

 攻略wikiを見たけど、なり手があまりいないらしく、この職業に関しては一年もたっているのにあまり解明されていない。


 これはもう、自分でやってみるしかないでしょう!


 wiki全部埋める勢いで!


 私は早速罠師の職業の罠を設置してみることにする。


 街の外にでて、適当に罠設置を試みた。

 罠のスキル熟練度10で作れる罠は「落とし穴」「アニマルトラップ」の二つである。


 ちなみにスキル熟練度は100まであり、もちろん上がれば上がるほど高度なトラップが設置できる。


 落とし穴はまぁ説明しなくてもわかるだろうがアニマルトラップというのは、よく猪とか捕まえている檻を設置できるやつである。

 え?檻?もちろんゲーム通貨で檻買わなきゃ設置できませんけどね!

 現在の所持金は500G。

 檻はうさぎを捕まえられる大きさで一個10Gですよ。一匹倒すのに10Gはコストかかりすぎる。


 ということで、お金がかからない落とし穴しか選択はないわけで。

 早速落とし穴をメニュー画面から選択して、作ろうとしたのだが……。

 メニューで落とし穴設置のボタンを押した途端、出たアナウンスが……


≪まずはスコップかなにかで穴を掘ってください≫


 うん。まさかのそこからか。


 それはまぁ……なり手がいないよね。

 ガイアサーバーみたいにボタン一つで出来上がってくれてもいいと思うの。

 誰が悲しくてゲームで穴掘りをしなきゃいけないのだ。

 重機もなければ、穴掘るのにかかる時間はリアルと一緒。

 やりたいわけがない。


 しかし、私には考えがあった。

 と、いうのもアテナサーバーの面白動画で、土魔法をコントロールしての机を作るという動画があったのだ。

 それを落とし穴に利用すればいいんじゃない?と。


 それにはまず、先立つものはお金だよなぁ。


 私は考える。


 というのも、このゲーム。魔法を覚えるのは各神を祀る神殿から魔法書を買わないといけないのだ。

 上位の魔法なら、それなりの職業につかないといけないが、私が覚えたい土魔法『土霊振壁』は魔法level1なので、罠師でも覚える事が可能。

 罠師は罠にMP消費するものもあるのでそこそこMPは高いほうの職業だし、MPも大丈夫だろう。


 とりあえず魔法書の『土霊振壁』値段は500G。全財産を払う事になる。


 いきなり全財産はきついけど……メインクエストを進めてクエスト報酬でお金をもらうにしても、まずは攻撃手段を確保しなきゃだし。


 うっし。買いたい時が買い時なのだ。もしお金に困る事があるなら最悪、リアルマネーの課金で買った品物を売りにだしてお金にかえればいい。

 このゲーム。普通に課金で買ったものも商店に売りに出せるし。

 私はそのまま、土魔法を買いに大地の神ガルドの神殿に向かうのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

■□■宣伝■□■
★書籍化&漫画化作品★
◆クリックで関連ページへ飛べます◆

表紙絵

表紙絵

表紙絵

表紙絵

表紙絵

表紙絵
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ