3話 異世界・食堂
街を探索すること数時間程度して、この国はアルバ王国といい、ここはその首都にあたるアルバらしいと言うことは分かった
騎士もいるにはいるが人手不足のためモンスターの討伐などのために冒険者を募っているようだ
そしてここは不思議なちからはあるがメ◯ゾーマとか ア◯ダインみたいな魔法はないらしい
魔法使ってみたかった分残念だな
そんなこんなでぶらぶらしてると1つの店を見つけた
「コーヒー一杯無料か、カフェ&レストラン ラグナス……ここなら時間潰せそうだな」
もちを置いてきたせいで、独り言になっていて空しい
「コーヒー一杯で粘る迷惑な客を演じてやるか」
俺は意気込んで目の前を扉を開けて店に入った。
「いらっしゃい」
店に入るとカウンターの内側にいるイケメンさんに迎えられた。
大分若く見えるけど、コックさんみたいだ。
テーブルが埋まってる辺りなかなか人気があるみたいだな。
つか、俺カウンター席に座らないといけないじゃんか……。
カウンターの前でコーヒー一杯で粘るとか俺の精神値がやばい、いた仕方がなく俺はカウンターに近寄り、席に座った。
「とりあえず、コーヒーお願いします」
とりあえずだよ、とりあえず。
「はい、どうぞ」
ちょうど、淹れたところだったようですぐに出てきた。
イケメンさんは俺の事をじろじろ見ながらこう言った。
「あんた、変わった格好してんな」
カウンター席名物、会話が登場しやがった。
「あー、そうですかね?」
「なかなかに変わってるから気になちまってさ。
別に悪い意味じゃないぜ」
逆によくあるとか言われたら、この世界の文明レベルを考え直さなきゃいけなくなるな。
でもクレスさんとか結構いい服着てた気がする……。
「結構遠いところから来てますからね」
「へえ、どっから来たんだ?」
「…東の端の方からきたんですよ」
緊張しすぎて語尾あがっちまったぜ。
これも小心者故なのである。
「東の端かー、そっちの方ってなにか珍しい食材とかあったりするのか?」
このイケメン超元気。笑顔がまぶしすぎるだろ。
「いや、あの、まだ何がこっちで普通とかわからないんで……」
「言われてみりゃそうか、よし! 今日はオレのおごりだ! 何でも頼んでくれ」
「マジですか!」
「どうせ金持ってないんだろ。その代り、今度そっちの料理について聞かせてくれよ」
「そんなんでよければいくらでも!」
このイケメンは心までイケメンすぎるだろ。とりあえず拝んでおこう。
「あなたは、神です」
「なんだ、そんなに腹減ってたのかよ?」
「丸一日と半日何にも食ってませんでした」
「そうか、それじゃ好きなもん頼んでくれていいからな」
「本当にありがとうございます」
俺は心の底からお礼を言いつつ、料理ができるのを待った。
適当にオススメのものを頼んだんだが、冗談なしに全部うまかった。
「ごちそうさまでした。ラグナス様」
「いや、様はやめてくれよ」
食べてる間に名前を聞いて、敬意をこめて様付けにしてるのだがどうも不評のようだ。
「このお礼はいつかしますんで」
「ああ、時間が空いたときでいいから、いろいろ聞かせてくれよ」
「はい! 失礼します」
「おう、またな!」
俺は扉を開けて外に出ていった。
「いや、しかし本当にいい人だったなラグナスさん」
俺の異世界好感度ランキングをぶっちぎりの一位になったぞ。
んで、この後俺に対する好感度がぶっちぎりで低いであろうクレアさんのとこに行かなければならない。
「憂鬱だ……」