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最終話 天使と悪魔の絆
体育祭で煉がリレーの選手に立候補した時、桜は「そんなのあなたに務まるわけないじゃない」と言いながら、朝早く起きて彼の練習に付き合った。
桜が風邪で寝込んだ時、煉は「面倒くさい奴だ」と言いながら、薬とお粥をベッドサイドに置いていった。
彼らはまだ認めない。
この双子の絆を。
天使と悪魔が、兄妹として共存しているこの異常な状況を。
だが、満月の夜が近づくにつれ、1つの疑問が二人の心をよぎり始める。
もし元の姿に戻れるとして、果たして本当に戦いを再開したいのか?
それとも――このまま、桜と煉として生きていく道もあるのではないか?
答えはまだ出ていない。
ただ、次の満月の夜、彼らが取る行動が、永遠に続いてきた天使と悪魔の戦いに、終止符を打つかもしれないという予感だけが、静かに胸をよぎっていた。




