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*完結* COYOTE   作者: terra.
Hunters Moon
166/184

3



♪Start Again(※海外女性カバー版) / ONE OK ROCK

♪Here’s your song / COYOTE ver.

※ジェイソンの恋人ダイナのカバーでお送りします。






 ふと、レイラは満月を仰いだ。スモークに遮られる事なく光り放つそれに、最後に見た彼の瞳が重なった。涙に濡れた顔が乾いていくにつれ、自分の目にも、同じ光を取り戻していく。

 見つけ出し、受け止めてみせる――1人1人がこの場に奮い立たせる想いは、歓声と入れ替わる様に、新たな声とブルースのギターサウンドで、スタートラインを蹴った。




(The)界は(world’s)(still)だ捨(worth)てた(living)(in)んじゃない

(Hear)(the)する(sound)(of)が聞(breathing)こえ(out)

別の(Trying)(to)(find)を探そ(something)うと(else)している


諦め(You)(can)なんて(give up)いつで(anytime,)もできる

けど(but)歌が(wait)(more)(sec.)(till)まで(the end)ちょ(of the)っと(song)待て

真っ新な(Brand-new)答えが(answers)そこ(might)にある(be there)かもしれないだろ」



 追いかけてくるレイデンとジェイソンの音が、エマの鍵盤で彩りを増していく。割り込む観客の掛け声と、ステージでブレンドされる鮮やかな歌声は、次々とメロディの花を咲かせていく。そして、アクセルの想いに近づく努力が、汗に光った。



(Don't)いか(know)悪い(what's)かな(right)んて分(or wrong)からない

(Had)も信じ(no choice)るしか(but to)なか(trust)った

誰も(Even if)(no)めな(credit,)かろうが

走って(Run)(and)たな(find a)道をみ(new path)つけろ

(Just)去は(let go)(of)放して(the past)しまえ

(No)う怖(more)がら(need)なくて(to fear)いい

(‘cuz)(this)サウ(sound)ンドが(is always)いつも(by your)(side)にあるから――」



「聴けよ、アックス!」



 咄嗟に飛び込むブルースのシャウトに、観客の掛け声が高波を生んだ。音を送るという目的を、大きな1束に変えていく。疾風の如く吹き抜けるペイトンの音と、ジェイソンの強いヒットが、空気をより膨らませ、鑑賞エリアが凹凸を描いた。



(The)いや(wishes)(and)いは(thoughts)(will)き続(live on,)ける

痛み(over pain,)悲しみ(grief,)そし(and)て涙(tears)を越えて

また(To be)誰か(kind to)に優し(someone)くな(again)るために


選択(No time)の余地(to figure)(out)なかっ(the path)

愛する(To satisfy)人を(the one)満たす(you love)ためなら

(I’m)じ様に(pressured)プレッ(the same)シャ(way)ーを感じる


(Don't)いか(know)悪い(what's)かな(right)んて分(or wrong)からない

(Had)も信じ(no choice)るしか(but to)なか(trust)った

誰も(Even if)(no)めな(credit,)かろうが

走って(Run)(and)たな(find a)道をみ(new path)つけろ

(Just)去は(let go)(of)放して(the past)しまえ

(No)う怖(more)がら(need)なくて(to fear)いい

(‘cuz)(this)サウ(sound)ンドが(is always)いつも(by your)(side)にあるから――」



「スタイルかませ!」



 捻じ込まれたレイデンのシャウトに、観客の叫びは、まるで瞬く星の様に賑わう。すっかり浸透した掛け声が、間奏によって撫でられ、穏やかになる。と、エマによる音色の波に、2種類のギターサウンドによる飛沫(しぶき)が、シンメトリーに立ち上がる。ダイナの声が引いていくと、ブルースとレイデンの二重奏に変わった。



沈む(Drown,)溺れる(drown,)藻掻い(drown,)てる、正しい(I lost)道を失(right way)った

だか(so I)ら犯し(burned)た罪(away)を全(all my)部焼(sins)き払った

それ(Even)でも彼(though)等はま(they're)だ、火(still in)傷と(me)して(like)自分に(a burn)残ってる」



 遠くから割り込んできたジェイソンの連打を、ペイトンが下から掬い上げる様に音を掻き立てた瞬間――静音の間に、シンバルとギターのシャワーが拡がった。ダイナは再び、声の虹を描くように、鋭利な光を宿していく。



(Don't)いか(know)悪い(what's)かな(right)んて分(or wrong)からない

(Had)も信じ(no choice)るしか(but to)なか(trust)った

誰も(Even if)(no)めな(credit,)かろうが

走って(Run)(and)たな(find a)道をみ(new path)つけろ

(Just)去は(let go)(of)放して(the past)しまえ

(No)う怖(more)がら(need)なくて(to fear)いい

(‘cuz)(this)サウ(sound)ンドが(is always)いつも(by your)(side)にあるから――」」



「お前の居場所は、ここにずっとある!」



 観客の掛け声に重なるブルースの叫びに、更なるシャウトが空気に雷を落とす。



「たとえシルバーコヨーテであろうとだ!」



 痺れるエアーは、レイデンの叫びと観客の声と共に()ぜていく。



「戻って来い!」



 ブルースの噛みつく様な叫びは、そのまま会場に伝染し、共鳴し続けた。真っ直ぐに放たれる願いは、後押ししてくる新たな3人の音と、パワーを貫くジェイソンの音によって、熱気のウェーブを描く。

 重なって響くアクセルの名が、周辺の木々を揺らした。広く繋がり、脈打つサウンドが、風を起こし、雲の流れを速めていく。

 波の上を颯爽と走り抜ける様な歌は、観客と共に上げる最後の掛け声と4種のサウンドで、ゴールインを決めた。









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サスペンスダークファンタジー


COYOTE


2025年8月27日完結

続編「Dearest」当日同時公開


Instagram・本サイト活動報告にて

投稿通知・作品画像宣伝中

インスタではプライベート投稿もしています

インスタサブアカウントでは

短編限定の「インスタ小説」も実施中


その他作品も含め

気が向きましたら是非




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― 新着の感想 ―
こんにちは♪ いつも投稿お疲れ様です☆ 新ボーカルダイナが、男性にも負けない覇気で歌うシーンは痺れました! アクセルが帰ってくるために歌った曲。 何があっても突き進め、振り返らなくでも自分たちが側に…
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