25歳になる1日前の出来事
〜3月21日〜
俺は藤本 司
明日で25歳になるゲーム好きの一般市民だ
今日は俺と同じく明日誕生日だという友達と「プレゼントでも交換しようぜ!」というガキくさい事をする為に雑貨屋に来ている
まあ、明るいというかバカというか、そんな性格のアイツには何回も助けられている
だから今回のプレゼント交換もちゃんとやってやるのだ
(そういえばアイツ、ちっちゃい置物とか好きだったよな)
(何か適当に3つくらい買っていくか…って高すぎだろ……そんな精巧じゃなくていいのにな)
と思いつつ俺は1つ900円ほどする模型のようなもの3つをカゴに入れレジに向かう
「お会計5750円になります」
ちょっと待て、落ち着け
俺は900円ほどの物を持ってきたはずだ
5750円?高くないか?出せなくはないが、流石に高すぎるだろう
「あの、何か1つ高い物でも混ざってたりしますか?」
「えぇーと、こちらになりますね」
そうして店員が見せてきたブツの値段は3900円だった
………………………
たっか……
俺は少し悩んだ末購入し、3つの内から1つを選ばせる運ゲーを思いつき、一つ一つラッピングしてもらう
店員にこんな小さい物のラッピング1つずつなんて申し訳ないな、なんて思いながらブラブラ歩いていたら店内放送が聞こえたので向かう
俺は3つの袋をカバンにしまい、自宅へと向かった
のだがそこで事件は起きる
何と帰り道で少女が泣いているではないか
これは放ってはおけないと思い、少女に近づく
少女から ヒッ と聞こえた気がしたが俺は仏頂面じゃない
俺は仏頂面じゃない
どうしたの?と声をかけると少女はこう言った
「かずととけんかしちゃって、おうちをでてきたの」
ふむ、かずととは誰なのだろう
「かずと君は君の弟なのかい?」
少女はコクリと頷く
「そっか、じゃあ次は君の名前を教えてくれるかな?」
少女はことみと名乗る
「それじゃあことみちゃん、この3つの袋の中から1つ選んでごらん?それをあげるから、かずと君にあげてみな」
袋をシャッフルしてから出すと、ことみちゃんは左の袋を選んだ
「おじさん!ありがとー!」
そう言って涙は枯れ、代わりに眩しい笑顔が輝く
(子供は忙しいな、色々と)
そう思っていると何やら警察が
「どうかしましたか?」
そう聞くと警察の方は
「貴方が少女を泣かせていると通報を受けましてね、事実確認の方よろしいですか?」
そうして俺は通報した人と警察の方の誤解を解き家へ帰った
俺は仏頂面じゃない
それから後で確認したことだが、ことみちゃんは3900円のやつを持っていった
くそう、運の良い子供め!
まあ、それで仲直りが出来ていればモーマンタイってやつだ
翌日誕生日を迎えた俺と友人は、無事にプレゼント交換を実施した
プレゼントは2つから選ばせた
1つは俺の家に、1つは彼の家に、1つは彼女の家に
これは、俺の運が良いんだか悪いんだか
よく分からない日常の日記だ
どうでしょうか
声に出して笑うのではなく、ちょっとクスッとなる作品にしたつもりです
是非是非感想お願いしますm(_ _)m
投稿頻度は不定期ですが、応援があれば早く書くかも?