2人カラオケは予想外の連続 ②
「そういえば、夏姫さんのその言葉づかいってゆずはさんとしてのキャラメイクですか?」
「うん、そうだよ?まあ別に普段から使う必要は無かったんだけど、有希くんがどんな子かわかんなかったし逆に有希くんはあたしのことどんな人か知らないだろうと思ったから、少しでもわかるようにゆずはとしてさっきまで接してたわけ」
「なるほど、優しいんですね夏姫さんは」
「そんなことないよ。あたしにできないことはしないし」
「それでも、そんな夏姫さんの歌だから僕は惹かれたんです」
「そ、そんなに面と向かって言われると照れるよ……」
「え?」
「……気づいてないならいいけどさ」
「??まあ、せっかくのカラオケなので歌いますね?」
「う、うん。何歌うの?」
「え?僕の好きな曲だよ」
そう伝えて、僕はナツイロのデビューシングル『Summer Planet』を入れた。
「サマプラ歌うの?」
「だめですか?」
「いや、私も入れようとしてたから……」
「あ、それなら一緒に歌いますか?僕ハモれますけど……」
「え、いいの?」
「むしろ一緒に歌ってほしいです!」
「じゃあ代わりにって言い方もおかしいんだけどVellの星が降る夜も一緒に歌ってほしいなぁ、なんて」
「そのくらいならいくらでも!っていうかコラボの時も一緒に歌いましょうよ!」
「もちろんだよ!」
「あ、それといま思いついたんですけど」
「なに?」
「次の僕らのライブにゲストとして出ません?」
「それってどういう……?」
「そのままの意味です!秋〜冬にまた2ndライブツアーをやる予定なんですけど、夏姫さん達の予定さえ合うなら千秋楽の東京公演でオープニングアクトとして出演してほしいなって」
「え、あたし達が?」
「そうです!実を言うと僕だけじゃなくってメンバーのマサもナツイロのファンなんです!」
「絶対出る!」
「誘っておいてなんですけどそんなに即答しちゃっていいんですか?」
「うん!有希くん達と同じようにあたし達もみんなVell推しだから!こんな光栄なお誘い受けないわけがないよ!」
「じゃあ、マサと事務所には僕のほうから伝えとくので詳細が決まったらまた報告しますね!」
「うん!」
「じゃあ歌いましょうか!」
こうして僕達は残りの時間歌ってカラオケ店を後にした。
「今日は楽しかったよ!ありがとね、有希くん」
「こちらこそ、とても楽しい時間を過ごせました!それでは僕は1度事務所に戻らないとなので、また来週の配信が近づいたらお願いします!」
「あ、それだったらWINE交換しとこうよ!」
「あ、確かにそのほうが楽ですね!よろしくお願いします!」
そして、夏姫さんとWINEを交換してから僕は事務所に寄って家へと帰った。
次回はテスト回、かなぁ?と思っております!
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