2人カラオケは予想外の連続 ①
僕達は、大学近くにあるカラオケに移動した。
「3時間くらいでいいですか?」
「オッケーなの!」
「じゃあ、すいません!3時間パックでお願いします」
普段、あんまり誰かとカラオケに行ったりすることがない僕はすごい緊張してたけど、夏姫さんはとても慣れた感じだった。
「夏姫さんはよくカラオケとか行くんですか?」
「うん、よく行くの!」
「そうなんですね」
「あたしって基本的に歌配信だったり歌ってみたの投稿がメインだから練習も兼ねて大学の友達とか同期とかと行くことが多いの!」
「なるほど……確かにカラオケって練習するのにはぴったりですね」
「有希くんは行かないの?」
「僕は基本的にメンバーとスタジオで歌ったりとか自分の家の防音室でボイトレしながら歌ってることが多いのであんまりカラオケに行く機会はないんですよね」
「メンバー?スタジオ?」
「あ、夏姫さん僕の配信見てないんでしたっけ?」
「ちょうど私の配信とかぶってたから見れてないの!で、メンバーとかスタジオってどういうことなの?」
「あ、僕バンドやってるんですよね!」
「へぇ!そうなの!なんてグループなの?」
「知ってるかはわからないですけど……Vellっていうバンドなんですけど…」
「Vell!?あ……確かに言われてみれば見覚えあるの!」
「僕に見覚えですか?」
「そうなの!だってあたしVellの東京公演も見に行ったの!ちゃんと抽選で当てて!」
「そうだったんですか!?すごい嬉しいです!」
「あたしも一応バンド活動してる身としてはすごい楽しかったし神だったの!」
「そう言ってくれるのすごく嬉しいです!……ん?夏姫さんもバンドしてるんですか?」
「あたしは有希くんみたいにメジャーデビューしてるわけじゃなくってインディーズだけどね!」
「インディーズ……あれ?夏姫さんの声…………あ!?もしかしてナツイロですか!?」
「え?知ってるの?」
夏姫さんは自身のバンド、『ナツイロ』を知ってるってことに驚いてたみたいだけど夏姫さんがナツイロのボーカル、ナツさんだっていうことに1番驚いてるのは他でもない僕だった。
「僕がバンド、まあ音楽を始めたいって思ったきっかけがたまたま聞いた夏姫さん達の曲、『ナツコイ』だったんです。夏姫さん達のあの曲を聞いて僕は、Vellを結成したので」
「そうだったんだ……」
「そう、会った時は確信が持てなかったんですけどやっぱり夏姫さんがナツさんだったんですね」
「うん、そうだよ」
僕が知ってる事に安心したのか、夏姫さんのしゃべり方は普通のものに変わっていた。そして改めて僕達は歌い始めた。
なんとか、ここまでは今日中に書けました!
相変わらずの短文ですみませんが次回も読んでくれると嬉しいです!!