閑話 彼女は反旗を翻す
閑話なのでだいぶ短いですが許してくださいm(_ _)m
私は彼、有希くんを振った翌日に結納相手とのお見合いの場にいた。
「遥、失礼の無いように」
「はい、お父様」
そして、私は料亭の個室に入り相手と2人きりになったのだけど、相手の顔を見てびっくりしていた。
「……あなたなんですか、私の結納相手は」
「……おう、俺だよ遥」
「まあ、知らない相手よりはありがたいかもしれないですね、真人さん」
私の前にいたのは、同じ高校の同級生である神堂 真人でした。
「俺もびっくりだよ。それでさ、会っていきなりこんな話を話すのもおかしいとは思うんだけどさ」
「何?」
「協力してこの婚約をぶっ壊さないか?」
「……え?」
「俺は知ってるんだよ、遥さ…有希の事諦められないんだろ?」
「なんでそれを知って……」
「そりゃ、俺は有希の親友だからな」
「でも、神堂くんになんのメリットが?」
「俺はな、美夏の事が好きなんだよ」
私は、神堂くんからの告白になるほどと納得がいった。
「私達はお互いの親友のことを好きになってたってことなのね?」
「そゆこと。だからさ、2人でこの婚約ぶっ壊そうぜ?」
「でも……お父様が許してくれるかどうか……」
「…………なぁ、遥」
「なに?」
「お前自身はそれでいいのか?」
「え?」
「お前はいつだって家のことを言い訳にして逃げてるだけじゃないのか?1回だって立ち向かおうとしたことはあるのか?なぁ、どうなんだ」
そう静かに話す神堂くんに、私は何も言葉を返せなかった。そう、神堂くんの言うとおり私は1度もお父様に対して反抗したことがなかった。どうせ反抗したところで変わるはずもないんだとする前から諦めていた。でも確かにそうだ。何も始めてないのに諦めるのはおかしいんだ。私は決意を固め、神堂くんに向き合った。
「決めた、一緒にこの婚約を破棄しよう」
「おう、それでこそ遥だぜ」
こうして、私と神堂くんの反逆が人知れず始まる。
次回から第2章、初めてのコラボ配信編になります!よろしくお願いいたしますm(_ _)m