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俺、生徒会役員になります!

五話!前よりは早く更新することが出来ました!

少しギャグは少なめかも?!

ですが、楽しんで読んで頂ければ嬉しいです!

 「そう言えば、なんでこんな騒がしいんだ?」

 何故だか、今日は朝からクラスの全員が浮足立っているというか、テンションが高いというかそんな感じでちょっとうるさい。 

 「なんでって、裕人ひろと、お前マジで気づかないのか?」

 俺のことを「マジで?」みたいな感じで見てくるサイ。ちょっとだけムカつく。出番かなり久しぶりなくせに「俺ぁレギュラーだぜ?」みたいな顔でいるのがさらにムカつく。

 「それはそうと、ホントになんでこんな騒いでいるんだ?」

 「なんでってそりゃ、生徒会選挙が近いからだろ!」

 顔をキラキラ輝かせながら、熱く?語るサイ。

 「生徒会選挙?なんでそんなことでここまで騒がしくなるもんかねぇ」

 その俺の発言に対し、ありえないといった感じでサイは目を見開く。

 「お前は馬鹿か!生徒会選挙は去年副会長だったゆずりは会長はもうエスカレーターで会長になったけど、それ以外の役員は会長が直々に指名してくれるという夢みたいなイベントなんだぞ!」

 ——イベントねぇ。だからこんなにみんな(主に男子)が狂ったみたいなテンションなのか。

 でも、それって——。

 

 「会長と関わりを持たない奴らって、普通に考えたら指名されなくね?」

 俺がサイに向けて放った一言だったが、サイはおろか、クラスの男子全員に沈黙が訪れた。

 「「「「た、確かに!!」」」」

 あ、このクラスの男子は頭がおかしい奴らしかいないんだな。

 「そ、そーだった......なぁ裕人~、お前会長と知り合いとかじゃねぇの~?知り合いだったら俺のことを指名してくれって言っといてくれよ~」

 会長と知り合い、か......。

 知り合いと言えば知り合いだし、知り合いじゃないと言えば知り合いじゃないとも言える。

 「というか、自分から言わない奴のことを指名してくれると思うか?」

 「うっ、そりゃわかってはいるけど、なぁ?」

 サイがそう促すとクラスの男どもが「うんうん」と頷く。

 ——なんでこんなにもこいつらは欲望に忠実なんだ?

 俺のクラスの一つの謎である。


          ◆


 放課後の生徒会室。

 帰り際、たまたま会長とすれ違い、なにやら仕事が大変そうに見えたので俺が手伝いを申し出たところ、会長が二つ返事で了承してくれたのでただいま絶賛手伝い中である。

 

 「ありがとうね、裕人君。おかげで助かっちゃった!」

 おぉ、会長の笑顔が眩しい。俺はこの笑顔を見るためにこの世に生を受けたのかもしれない。

 「いえいえ、会長の、『ひなちゃんさん』のピンチとあらばこの鳴瀬裕人、喜んでお手伝いいたしますよ」

 会長にニコッと笑いかける。

 「ふふっ」

 「ははっ」

 お互いの顔を見ながらついつい俺たちは笑ってしまう。

 「まさかあの会長とこうやって笑いあえるなんて光栄ですね」

 「そんな光栄だなんて違うよ!わたしは普通の学生なんだよ?そんなこと言われても困るよぉ」

 まぁそうだよな。いくら会長がきれいでも会長だって学生なんだ。やっぱそういうのは困ってしまうんだろうなぁ。

 「そうですよねぇ。でもうちのクラスの男子なんか、もうすぐ行われる生徒会役員の指名会が近くてなんだか騒がしかったですよ」

 俺がそう言うと、会長は首を傾げ俺に尋ねてきた。

 「なんでそんなに騒がしかったの?」 

 「なんでって、そりゃ、万が一の確率で会長に指名してもらえるって思ってたからじゃないですか?」

 それを聞くと会長はがっくりと肩を落として、悲しそうに言った。

 「そんなこと期待されても、わたし知らない人たちのことを指名なんて出来ないよぉ」

 「まぁ確かに、知らない人は指名しづらいですし、ちゃんと仕事ができる人材が欲しいですもんね」

 「うん......」

 ——ん?じゃあ、どうやって役員を指名しているんだろう。それに、指名された役員が断ったりすることはないんだろうか?

 少し気になったので会長に尋ねてみる。

 「会長」

 「なに?」

 「会長が役員を直接指名するんですよね?どういう基準で指名しているんですか?」

 「うーんとね、先生方からの評価が高い人を指名したり、成績がいい人を基準に指名してたらしいよ」

 なるほど。先生からの評価も高く、成績まで良くなければいけないというなんという狭き門。サイやクラスの男子が指名されることはまずないな。

 「ということは今回もその基準で指名するんですか?」

 「うん、そのつもりだよ」

 「でも、指名したときに断られるってことはないんですか?」 

 気になっていたことその二。断られてしまったらそれはそれでなんだか、うん。

 「それはね、指名会をする前に指名する人を決めて、その人に生徒会に入ってくれるか聞きに行くんだよ。まぁ、そこで断られちゃったらまた一からやり直しだけどね」

 なるほど。

 「ということは、指名会は形式的なものに過ぎないって感じですかね」

 「そうなの!」

 だから去年の指名会もその場で断る人がいなかったのか。

 「でもね、去年副会長だった私以外の役員はエスカレーター式じゃなかったから役員があと四人必要なんだよね」 

 四人かぁ......。指名基準を満たす人材をこの短期間で見つけるのは少し厳しいかもしれない。

 「再来週には指名会ですし、少し厳しいかもしれませんねぇ」

 「だよねぇ......」 

 机に突っ伏し、目を潤ませる会長。こんな姿はめったにお目にかかれない貴重な姿だ。

 「あっ!」

 会長のことをそんな風に見ていると勢い良く会長が立ち上がる。

 「ど、どうしました?」

 俺の問いに対して会長は、俺の目を見てこう言った。

 「裕人君に生徒会の一員になって貰えたらって思ってるんだけど、どうかな!?」

 「お、俺に、ですか?」

 そう聞くと会長は首を縦に振る。振りまくる。

 ——ヘッドバンキングみたいでなんか面白いな——って違う!

 俺、だと?

 「か、会長、待ってください!」

 「? もしかして嫌だった、かな?」

 ——そんな可愛い声で、そして上目遣いで見ないで!!

 「嫌じゃないですけど!でも、会長が一番俺の仕事の出来なさを知っているでしょう?」

 そう、俺は仕事が出来ない。正確に言えば仕事が遅いのだ。担当である笹塚さんにだってほぼ毎回と言っていいほど怒られている。

 「うーん、確かに締め切りに間に合わないこともあるけど、わたしは裕人君が仕事出来ないとは思ってないよ。裕人君が仕事出来てるから、ぷちトマト先生の物語が面白いから絵を描いてて楽しいんだもん」

 「か、会長......」

 な、なんか、すげー嬉しいんだけど......やばっ涙出そう。

 「それにね、裕人君が生徒会役員になってくれると漫画の打ち合わせとかもしやすくなるじゃない?まさに一石二鳥だと思うんだよね」

 「た、確かに」

 さすが会長。まさか漫画のことも考えてくれていたとは、全く頭が上がらない。

 会長にそこまで言われたらもう引き下がるわけにはいかない。

 「わかりました。俺なんかでよければ、生徒会に入ります!」

 「わー!本当に!?ありがとう、裕人君!」

 会長が俺の手を取り、ブンブンと嬉しそうに振り回す。イタッ、イテテ、ちょっと痛い。

 だけど、嬉しさに浸るにはまだ早いはずだ。

 「これでもあと三人ですよ?どうしますか?」

 「うーん、もう一人はね、わたしがちょっといいなって思ってる子がいるんだよね」

 ほう、会長がいいなと思う人物か。会長と同じで中々ハイスペックな人が来そうだ。

 「その人はどんな人なんですか?」

 「うーんとね、裕人君と同じ学年でわたしの幼馴染なんだよね」 

 「会長の幼馴染ですか、それは心配いりませんね」

 「うん!きっと了承してくれると思うよ!」

 となると後は二人か......。

 「でも、あと二人がねぇ......」

 「うーん」と頭を悩ませている会長。

 ——俺の知り合いに良さそうな奴、奴、奴......あ!『あいつら』がいるじゃないか!

 「会長、もしかしたら残りの二人の人材、俺の知り合いでいるかもしれません......!」

 「ホントに!?」

 「はい!」

 一人は引きこもりがちで先生方からの評価と成績は今のところやばいかもしれないけど、コンピューターとかの扱いに関してはプロだ。了承してくれたら必ず生徒会の役に立つ。人見知りな部分はないし、年上だらけの生徒会でも大丈夫だろう。

 そして、もう一人はあの時の『約束』があるから多分大丈夫だろう。『彼女』なら先生方からの評価と成績も大丈夫だろう。

 「じゃあ、会長今日はこれで。生徒会に入ってもらえるかその二人に連絡してみます!」

 「うん!わたしも確認取っておくね!さよならー!」

 生徒会室を出て、あの時交換した連絡先に電話を掛けてみる。

 ——よし、繋がった!

 「もしもし——」

 

 俺が生徒会に入ることになったと言えば、彼女はきっと協力してくれるはずだ!

 

書き終わった感想としては結構ハイペースで書いたのでおかしくないか心配です。

アップするのが五月十三日の十三時、つまりは今日の十三時です。

ちなみにこれを書き終わったのが今日の十二時五十四分です(笑)

そんなことは置いといて。

ハイ欲を呼んでくださりありがとうございます!

ではまた次回で!

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