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私の話 2

作者: 唄緒



幼稚園の頃から、みんなが遊んでいるのを見るのが好きでした。




みんな笑顔で、楽しそうで、




そんなみんなを見てるだけで自分も嬉しくなりました。




だけど私には、、、






その中で一緒に遊びたいという気持ちは、ないんです。






反対です。









怖かったです。






みんなみたいに自然に言葉が出てくる自信も、




素直に楽しめる自信もなかったから、






なにより、、、






自分のせいでみんなの笑顔を消してしまったら・・・・


という恐怖が大きかったです。








幼稚園の先生はそんな私を心配して無理矢理みんなの輪の中に入れようとします。



私はその度に泣いてしまって、



怖くて、怖くて、






あんなに見てて楽しかったはずのフルーツバスケットや、ハンカチおとしや、鬼ごっこは




私には詰まらないものでした。










・・・がんばりました・・・。






こんなんじゃだめだって思って、いろいろ身につけたつもりです。



友達との当たり障りのない接し方、


笑顔の作り方や、


ノリが悪い人や、自己中心的な態度は嫌われるということ。


嫌われないように気をつけて、


頑張ってきました。





頑張ったけど、誰も気づいてくれない、、、です。



私のしてきた努力は、みんなの普通だから。



そう思ったら悲しくなりました。






「仲間」の中には入っていても、共感できなくて適当に相槌を打つだけ。




自分のことを話そうとしても相手には伝わらなくて。






・・・・私が話してる途中で、別の話が始まるんです。




頭の中で話を整理してたら、もう話題が変わっていたり、、、









全部が、


私の中でハードルが高いんです。





頑張っても、頑張っても、






不自然にしかならなくて。








何をしたらいいのか、何が正解なのか、




いつも分からないんです。








ー・・・っ自分のことを話すのは、、、はず、かしいっですね・・・・っ




よく分からなかったかもしれないけど、最後まで聞いてくれてありがとうございました・・・。
















ーー自分のことをあんなにたくさん話したのは、初めてかもしれない。


やっぱり恥ずかしさは消えなかったけど、




私の言葉の間にするりと入ってくる君の声にすごく助けられた。






そこにあったのは、充実感。




話のあとに君が言ってくれた言葉は、、、












「がんばったね。」





私が一番欲しかった言葉。








それを囁く君の声が、










またもや優しく耳に響いて、










私は泣きそうになった。



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