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むらさき




 斉藤(さいとう)史人(ふみひと)は不思議に思っていることがある。

 浅井(あざい)奈佐(なさ)と一緒に、最近よく行く回転寿司屋があるのだが、そこにはテーブルにかならず、醤油が三本以上置いてあるのだ。

 四人席がほとんどだし、小さいサイズなら数本あっても違和感はないのだが、2リットルが三本置いてあるのだ。小皿に醤油を出しづらいのでは? と思う。

 しかし、史人自体にはそんなことは起こっていない。いつ行っても、ボトルの中身は半分以下だからだ。おいしいので人気店だろうとは思うが、こんなに醤油をつかうものだろうか……やっぱり、つかいにくくて沢山醤油を出してしまうひとが居るのでは……。


「史人お願い、あぶりサーモンとって」

「あいよ」

 しあわせそうにえびアボカドを食べている奈佐に頼まれて、史人は中腰になり、流れていってしまいそうだったあぶりサーモンの皿をとった。「ありがと~」

「うん」

 その時、レーンをはさんで丁度向かいにある席が目にはいった。腰をうかせているので、その席の上にある、新品の醤油のボトルも。

 ボトルのなかの醤油は、史人が瞬きした一秒にもみたない時間で、半分に減った。




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