第三十一話 尾張統一戦 〜末森城城下の戦い 其の弐〜
※2023/3/13 一部のミスを修正とルビの追加
内容:織田信行が家臣佑太郎
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織田信行が家臣、佑太郎
佑太郎
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佑太郎
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可成、霧斎両名は城下町前まで来ると、敵側から誰か出てきた。
「我こそは、織田信行が家臣、佑太郎と申す。我こそという、武者はおるか!」
「森殿いかがなさいましょうか?」
「十六夜殿、家中で評価をえる機会です。」
「は!では」
味方からは十六夜霧斎が相手として出ていった。
霧斎が馬を走らせ、相手が見えるところまで来ると
「貴様何奴!名を名乗れ!」
「どうせ覚えれぬ名だ!貴様に名を名乗る必要はない!いざ勝負!」
霧斎は馬を走らせ、敵からの突きの攻撃を避け相手の首元に槍を突き刺した。
佑太郎と言う者は、馬上から槍の勢いで振り落とされ 地面に叩きつけられた。
まさに、一瞬の事で誰もが終わった事に気付かず、霧斎が槍を持って、抜いたことで終わった事に気づいたのである。
霧斎は槍を上げ、敵を煽った。
「次に戦う者は誰か!」
相手側から一騎がやってきた。
「兄上の仇打たせてもらう!いざ!」
霧斎と敵の槍が混じり合い、霧斎は槍で敵の槍を払い除け腹を刺した。
そして、勢い良く刺した槍は敵を馬上から遠ざけ地面に武者ごと落ちた。
「それ!二人来たがこれ以上大した武士は居ないのか!腰抜けばかりか!誰ぞ、出てこい!」
霧斎は槍を引き抜いたあと、頭上で槍を振り回しながら挑発した。
〜城方〜
「誰ぞ!次に行くものは、おらんのか!」
「拙者が行きましょう!拙者が死ねば総攻撃をお願います!」
「よしわかった。行け!」
そして、一人の若武者が出てきた。
「その方、かなりみすぼらしい格好をしておるが何者だ!」
霧斎はそう口上を行うと、こちらに向かっていた騎馬若武者は、声を張り上げて名を名乗り、やりを突き刺してきた。
「敵方にも骨の有るやつがいたとわな!」
騎馬若武者と何度か打ち合っている内に、霧斎が押され始めた。
「(こやつとの相性が悪かったか)」
霧斎は内心思いつつどうにか隙を見つけて、離脱しようとしていた。
そうこうしている内に槍が折れ、急いで腰に下げている太刀を取り出し、槍の矛先をかわした。
「その方!先はあのような言葉を言って済まなかった。」
霧斎は太刀で槍をかわしつつ先程の無礼を謝った。
そして、若武者が槍を突き刺してきたので手で矛先と棒の結合部分を持ち、太刀で槍を叩き斬った。
若武者は急いで棒を捨て、太刀を出しかけたが霧斎の太刀が若武者の首筋あたりに来ていた。
「き、斬れ!」
「なぜ?俺が進めるのはこのままお主が降伏するか陣営に戻るかだな。まだ俺もお主も若い、見た所同い年か一個下ぐらいだろう。このまま太刀を除けるから陣営に戻れ」
霧斎は太刀を首筋から引くと、若武者の首筋から血が垂れてきた。
霧斎は馬をゆっくりと交代させ、種を返し陣営に戻った。
「森殿申し訳ござらん。」
霧斎はそう言って頭を下げた。
森可成は、気にしなくて良いと言い敵にも力のある若武者が、いた事に感心していた。
森可成が敵側の若武者が帰るのを見たと同時に、大量の矢が降ってきた。
森可成と霧斎は槍と太刀を上手く使い流していたが、防衛に間に合わなかった雑兵に矢が刺さっていく。
霧斎の隊は皆、急いで中世鎧を装備していたので軽症で済んでいた。
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