第十二話 謎の襲撃
予約投稿日を、間違えていました。
夜はふけ犬の遠吠えが聴こえる時間帯に十六夜屋の前に眼以外を頭巾と闇に溶け込む様な服装をした者達がいた。
「頭、準備整いました。」
眼以外を隠していた者の頭は小さく頷くと、侵入者は十六夜屋の木の横引き扉を静かに開け潜入してきた。
その頃、十六夜法師はなんと眼をさましていた。
「やな予感がする。」
室内用の刀を抱き抱えるようにして布団に入り、回転式の拳銃をいつでも出される様に懐に忍ばせた。
法師の母上も強くは無いが殺気を感じたため寝た振りをしていた。
なお、お菊はぐっすりと爆睡している模様。
侵入者の頭を筆頭に十六夜法師が居るであろう部屋の前にくるとゆっくりと襖を開け襲いかかった。
一番に襲いかかった何者かは直ぐに斬り伏せられ、すぐさま懐にある回転式の拳銃を取り出し六発全て撃った。銃声は店の中や外まで聞こえ周りの住人が起き出した。
銃声を皮切りに法師の母は薙刀をとって侵入者を一刀両断に斬り伏せていた。
それをみた法師は人に見えなかったと後に言ってそれがバレた為、母にぼこぼこにされ誰も母には勝てるものが居なかった。
やっと騒動に気づいたお菊は欠伸をしつつ部屋に入ってきた侵入者を唐国の伝統武器である直刀を使い回っていた。
それでもお菊は九割ぐらいは寝ていた。
それをお菊本人から聞いた法師は、フッァ?と声を出してしまったと後に語られている。
十六夜屋のゴタゴタに気づいた近所の住人が十六夜屋の扉を叩こうとした所、十六夜屋から法師に吹っ飛ばされた侵入者が扉に当たり住人が巻き添えを喰らいそうになった。
状況不利をようやく悟った侵入者の頭は煙玉を地面に叩きつけて姿を消しそうになったところに弾こめを終えた法師は撃鉄を降ろし連続で引き金を引いた。
法師は狙いをつけずにデタラメに撃った為、弾道を煙の中にあらゆる方向へ飛んでいった。
煙が晴れると床に一人の死体があったが侵入者の頭は逃げたようであった。
「初めて撃つけどやっぱちゃんと訓練しとくんだった。でも肩外れてないだけましか。六発の弾は全部こいつにいったんかな?」
法師は生きてるか死んでるか分からない為、一度刀を胸の中央に指して苦しまない事を確認して死体に弾は三発当たっていた。
法師は確認すると母上の居る所へ向かうと薙刀を振り回している母の姿があった。
法師は前を見ながら右足を後ろに戻しゆっくりと来た道を帰ろうとした所、床の軋みで此方に気づいた途端にニッコリ笑顔になり成果を聞いてきた。
「法師じゃない?そっちはどうだったの?」
「頭を逃しました。」
「あらあら」
母がコロコロ笑っていると後ろから最後の一人が斬りかかった瞬間、体が縦に綺麗に半分にずれた。
法師は一瞬にして起こったことに眼を疑ったが次は、お菊が頬を赤くして現れた。
「あら?法師様とお母様大丈夫ですか?」
お菊の左手には沢山の髪が握られており下を見ると生首であった。
法師は思った逆らうことはあまり止そうと思った。
「あらあら法師ボケッとしてどおしたの?おーい?あれ?まぁいいかぁ…」
そして朝日が昇りながら十六夜屋を照らした。




