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十六夜家の野望(仮)  作者: 十六夜 桜花
第一章 〜尾張國編〜
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第十話 仕官?

月、水、金曜日に投稿出来るように心がけます。

次は水、金です。(よやく済み)

吉法師と別れて遠駆けから帰って来た法師は、疲れた顔して馬を馬小屋に戻すと家に入り寝た。


次の日、店の準備をしていると表が騒がしくなっていた。

また、誰か喧嘩しているのだろうと思い店内の清掃を終え店を開けるために扉を開けるとそこには立派な服装をした人が立っていた。


「その方、十六夜屋の者かこれを十六夜法師とやらにこの書状を渡すようにと吉法師様に頼まれ申した。吉法師様からは店を開けるまで待つようにと言われたので待っていた。では、これにて帰らせていただく。」


使者はそのまま帰っていく、法師は書状の中身を読むと吉法師からの呼び出しであった。


「母上、織田様からの呼び出し状よりこれより名古屋へ向かいます。では、旅支度をして参ります。」


法師は母へ報告すると自室に入り、いままでの一般人の服装から、武家の人間にふさわしい身なりを整え、腰に小太刀と太刀を下げ室町容姿になり、馬小屋に行き馬を引き、名古屋を目指した。


一刻半後に那古野城下に入り、少し昼が過ぎてから那古野城城門に赴いた。

城門にいる門兵に止められた。


「そこの者止まれ!これより那古野城である。」


法師は馬上から名前と呼び出し状の事を話した。


「津島十六夜屋番頭法師と申す。弾正忠様からの呼び出し状により参り申した。お取り次ぎを願い申す。」


「大変申し訳なくそうろう。書状の確認と取り次ぎを行いますので今しばらくお待ちくだされ。」


半刻たったころ二人の内、一人が門の中に入っていって取り次ぎを終えた門兵が戻ってきた。


「開門!」


那古野城城門が内側から開き、中から一人の老人が出てきた。


「十六夜殿ですな。拙者、吉法師様守役平手政秀と申す。」


法師は慌てて馬から降りると自己紹介をした。


「紹介が遅れましたこと申し訳ありませぬ。生まれは讃岐国十六夜町に生まれ現在尾張津島住人にて十六夜屋番頭を勤めております。齢は八歳でございます。」


「これは丁寧にありがとうございまする。それではご案内するゆえ、馬を預けますように」


法師は言われるままに馬の手綱を門兵に渡し、平手政秀の後をついていった。


「では、此方(こちら)にてお待ち下され。」


平手政秀に(うなが)されて大広間にて法師は待っていた。

すると少ししてから大広間に、吉法師の父織田信秀が現れた。


「その方が十六夜法師と言うのもか?」


「は、その通りでございます。」


「八歳とは思えぬ背丈と格好じゃが、とても八歳には見えぬな。」


平手政秀が織田信秀に向かって殿と呼び掛けると、織田信秀は咳払いをして本題を話し始めた。


本日呼び出されたのは、法師を正式に吉法師の家臣にすると言った事の呼び出しであった。

法師の事は平手政秀から弾正忠信秀との間に度々名前が出て、吉法師の理解者である事も話の中で出てきたみたいであった。


「有り難きことなれど、まだ八歳ゆえに一度持ち帰って母上と相談いたしたいと思います。」


「急な話であるゆえ致し方無い。よかろう。」


法師はそのまま頭を下げ、弾正忠信秀は立ち上がると大広間から出て行き、平手政秀が帰りの先導をしてくれた。


「平手殿、感謝致します。母上と話し合いをしてから返事を致します。」


法師は平手政秀にそう言って馬に乗り津島を目指した。

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