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脇役少年の受難  作者: 菊池一心
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はじまり、はじまり?

とリあえず、どーもです。

菊池です。

なんか書き溜めてそれなりになっていたものを放出しようと思い立ちはや何年?

数万文字の書き溜めがあるのでとりあえず投稿することにしました。もし面白い、この主人公の馬鹿をもっと読みたいという奇特な方は、感想でも評価でもしてくれると嬉しいです。

この話はそれほど突飛なものではないはずだ。


ひとまず、俺の親友について語ることからこの物語を始めるとしよう。

俺の親友。親しい友と書いて親友。竹馬の友という言葉のように小さいころからの幼馴染。悪友と言ってもいい関係。

そいつの名前は「竹本 遼」。小学校以来の腐れ縁。幼馴染という言葉も当てはまる。

体型はありきたりと言えばありきたりだが中肉中背、と言っても平均よりは数センチほど高いのだろう。

ちなみに俺の身長は平均だ。日本人の平均身長。約百七十センチメートル。

あいつのほうが少しばかり大きい。肩の位置なども少しばかり違いがある。

……身長に関してコンプレックスがあるわけではないから悪しからず。

話を戻すとして、あいつの話だ。そうそう俺の親友の話。どこでもひっぱりだこのあいつの話だ。うちの学校にも部活動はあるが、あいつは部活動にあまり乗り気ではない。乗り気ではないが、助っ人ができる程度に運動神経は良く、球技もかなりの腕前である。

テニス勝負をしたところで俺などは一蹴される。サーブの一本も返せずに、またサーブしたところでリターンエースを喰らうだろう。実際にされたのだからこれは事実である。  

ここだけの話、本職のテニス部員でも苦戦するらしい。

ひとまず助っ人というものを部活動でありなのかがはなはだ疑問ではあるが。

まあ公式の試合などには出ていないところからすると練習試合までのようだ。いちいち練習試合の場所まで付き合わされ、一部員のような扱いで記録員までさせられる俺の身になってほしいものではあるが。

さて、そんな彼の性格について述べるとしよう。

性格は冷静なふりをしている。いや、親しい間柄にない相手からはそうみられているのだろう。共通見解というものだろう。

だが本来のそいつはどうか?

人が困っているならほっておけない性格なのが災いして問題ごとを抱え込むことがよくあり、そしてそのくせ自分の悩み事は誰にも明かさずに一人で解決しようと努力して空回り自爆する熱血漢。

愛すべき馬鹿ともいえるな。そのせいで俺にまで被害が及ぶ。主に問題解決のために。

ついでに愛すべき馬鹿はあいつの二つ名のようなものとなっている。おいおい、冷静って言葉はどこに消し飛んだんだよ。

まあ、誰があいつをそう呼んだかはわからないが、そのあだ名はしっくりと来ている。

少しばかり風貌とはそぐわないが。

あいつの性格ゆえか、多くの人から好意的にみられるというか、「竹本だから仕方ないか」というような一種のやさしさのようなもの受けている。憐みとも言えるかもしれない。最終的に生暖かい目で見られる。俺も含めて。先生からの目にはどのように映っているのだろう。元気のいい学生か、それとも問題児か。校長とも仲が良さそうで、校長からは手のかかる孫として見られていそうである。

風貌はここまで列挙したそれとは考えのつかない少しばかりのいかつさがある。クールともいえる。

年上には相当モテそうだ。実際モテている。めちゃモテである。委員長ではない。

それも年上など関係なく、同い年、年下何でもござれという状態だ。入れ食い状態である。これは違うか。

イケメンの友人Aとしては、モテている姿を嫌というほど見せつけられている。ラブコメの主人公の親友の宿命のごとく。

しかし、なんというかテンプレートというか少し鈍感なところがある。すまない語弊があった。少しどころではなかった。

普通に女心に鈍感だった。そのせいで周りは見るも無残な光景になる。

さてここまでは俺から見たあいつについてである。

あいつ自身が自分をどう表するか。

「俺はどこにでもいる普通の学生だ」とでも言うだろう。

というか言いやがった。

「いや、そんな俺は物珍しい奴じゃないだろ。普通の学生だよ」と。

お前のような奴が普通なのであれば、俺はなんだとツッコミを加える程度にはあいつは普通ではない。ライトノベルの決まり文句のようなことをほざきやがって。

逆に問いたい。

普通とはなんだ?

お前の言う普通とはどういうものなのかと。

お前の中の普通はある程度の身長があって、運動部に借り出されるレベルの運動神経があって、学年、いや学園内である程度話題に挙がるような奴のことなのか。

話が脱線し始めた。まあ、そのまま脱線しても面白いから俺としてはいいのだが、ひとまず話を戻そう。

さて、学力について話そうか。

うん、学力チョー大事。学生の本分は勉強です。あ、ところで高校生は厳密には学生じゃないって知ってた?

高校生は生徒なんだぜ。学生は大学や専門学校生。だから、勉強が本分じゃなくてもいいよね。

え? だめっすか。そうっすよね、ダメっすよね。

うん、勉強大事、チョー大事、うん。

で、あいつの学力。学力の面については強力な助っ人というか、幼馴染(美少女)に助けられているのかそこまでひどいことにはなっていない。

学園内でも中盤から上くらいであろう。中の上から上の下。馬鹿な主人公と言うテンプレは回避したようだ。さすがに将来のために一応勉強はすると言っていただけはある。愛すべき馬鹿の異名持ちのくせにそこらへんはハーレムゲームの主人公とは違う。

勉強大事、チョー大事(二度目)。

俺のことは詮索しないでほしい。ただやれるだけのことはしていると言っておこう。赤点やらなんやらは怖すぎる。興味ある分野にはいくらでも力を入れられるがそれ以外は平均ぐらいである。というかどうにかこうにか頑張って平均まで毎回点数を上げている努力を認めてほしいくらいだ。

しかしというか、さすがというべきかただの愛すべき馬鹿というべきか主人公の役目と言えばいいのか、それとも別の理由なのかはわからないが教員内でも彼の名は度々話題に挙がるようだ。

悪い話題で無いことを祈らせてもらう。その場合、俺にまで被害が生じることになるからな。ついでにこの情報がどこからのものであるかについてはコメントを控えさせてもらう。

俗に言う「禁○事項です」ということだ。

嘘です。

それほど重要なことではないが。なんだかんだ言って教員がそこら辺を暴露してくれる。禁○事項でも何でもない。一体、禁則事項とやらはなんなのか。間違えた禁○事項だ。

この間、教員に言われたことは「またなんかやろうとしているな。ちゃんと許可とれよ」や「爆発物とか使うなよ」だ。

俺たちは爆弾魔扱いなのか。

さて、そんな生きる伝説、未確認生命体、ペロリストなどなど様々な異名を持つ竹本遼という男について最も言及しなくてはならないことは彼が起こした数々の伝説であろう。

伝説と言っても、学園内外での少し羽目を外した行動の数々を勝手に誰かが伝説として誇張し始めたのが始まりだ。

なんというか、そのほとんどというかすべてに俺も関わっている。俺が主導してやらかしたこともある。

まあ、青春を謳歌したいという衝動に駆られたままに行動した結果がこれである。

あいつのことを愛すべき馬鹿と評したが、自分はなんであろうか。参謀か? いやいやかっこよすぎるし、そんなもんでもないだろうと思っていた。さて俺はなんと呼ばれているのだろうか。

アンケートを取ってみることにした。さすがに全クラスは無理があったので俺の所属するクラスだけではあるが。

意識調査というものである。

俺はどういう存在であるかということを聞いてみたのだ。

さて、結果はいかほどか? 

あいつが愛すべき馬鹿で行動側、実行犯。

そして、俺は立案、計画犯だそうだ。それがあるクラスから聞きとりを行った末の俺に対する評価。


おい、なんだそりゃ。


俺はそんなに危ない奴扱いだったのか。

躍起になった俺は母集団を増やした。いつも色んな意味でお世話になる教職員一同。いろいろな事件でお世話になった生徒会役員ども、そして知り合い。集めれば出るわ、出るわの俺に対する評価と不名誉なあだ名の数々。

主犯格。頭脳犯。馬鹿を動かす操り人。モリアーティ。ド○ロベエ。諸悪の根源。すべての悪。魔王様。などなど俺に対する見解が相当やばいことが分かった。

俺にも二つ名があるという驚愕の事実を知ってしまった。

誰が呼んだか二つ名は黒幕。俺は悪役らしい。それとも俺に悪意でもあるのだろうか。そんなに俺は黒ずくめの男なのか。黒の組織のボスなのか。


あいつがやらかした行動の裏には俺がいる。それがこの学園での共通見解である。気が付くと俺は共犯者扱いである。俺はどちらかというとストッパーであり、被害が拡大しすぎないよう手回ししているはずなのだが。

ひとつ言わせてくれ。

俺もやらかしたことはあるが、俺は無実だ。


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