果たし状
(随分と都合のいい偶然が重なったわね?)
(苦労したからね)
(え?)
(擬体の数を揃えるんじゃなく隠し扉にしたのは正解だったよね)
(ええ?)
(ヒロイン役は大変だったと思うけど)
(ちょっと待って。あたし聞いてないんだけど?)
(ん? あ、君が母親役やってた時に打ち合わせしたんだった)
(ちょっとー)
ヒロインはナーシュを睨み付ける。
「乙女の肌を盗み見てタダでは済まないわよ! 決闘よ! 決闘!」
「これっぽっちで決闘って……」
「これっぽっちで悪かったわね! 問答無用よ!」
「話は聞かせて貰った」
「あ、学園長!」
ぼんきゅっぼんのピチピチミニスカスーツの金髪美人が現れた。
「え? 学園長? そんな人がどうしてここに?」
「そんなことはどうでもいい。とにかく決闘に申請は受理した。直ぐに競技場へ行きたまえ」
「え? 受理? そんな勝手な!? だいたい決闘なんてできる訳ないじゃないですか!」
「受理された決闘を棄権すれば退学だ。ついでに実家はお取り潰しとなる」
「な……、横暴だ!」
「いざと言う時に臆病風に吹かれる貴族など国にとって害にしかならん。解ったらさっさと行け」
ナーシュは学園長に付き従っていた黒スーツ二人に連れられて行った。
こんな扱いをされる心当たりの無いナーシュは叫ぶ。
「俺、何かやっちゃった!?」
(ミニスカスーツに黒スーツって、ほんと時代考証はどうなってんのよ……)
(そりゃ、ある国の人が冷暖房完備の家に住んでても、ある国の一部に全裸で狩猟生活を送ってる人が居るようなものさ)
(……あいつにはビンを棄てに世界の果てに行って貰わないといけなそうね)




