表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界TCG ~マナカード~  作者: 破滅希
第1章 少年編 俺TUEEEが出来た時代
8/24

第7話 対メルティア その2 (新)

閲覧ありがとうございます。

ブックマ評価して頂けると歓喜します。

「「マナデュエル!」」

 光に包まれ、不思議空間に移動する。


 先攻は当然の様に俺だ。

 お互いに、メインデッキから5枚マナゾーンに置き、手札を俺は5枚、メルティアは6枚加える。


「さぁ、アンタの強さ、見せてみなさい!」

 何だろう。あの自信。


アマロ メインデッキ 40枚  スキルデッキ 50枚

手札 5枚 マナ 5枚

メルティア メインデッキ 39枚  スキルデッキ 50枚

手札 5枚 マナ 5枚



「取り合えず、マナを溜める」

「ふふん。私はコスト2を支払い『ゴブリン』を召喚!」


『ゴブリン』

 人型で120cmぐらいの子供ぐらいの大きさ、下半身に腰蓑を付けている。

手には木の棒

 コスト:2 タイプ:ゴブリン

 攻撃力:2 体力:1 素早さ:1

 装備カード:片手装備/1

 起動効果: 石礫いしつぶて 対象のユニットに1ダメージを与える。


 4枚しかないであろうゴブリン早速場に出す事が出来たのが嬉しいのかドヤ顔だ。


「・・・マナを溜める。2回連続だから2マナ溜まるぞ」

「それなら、私はアンタに『ゴブリン』で攻撃!」

 無駄に凶悪な顔で迫ってくる『ゴブリン』


「ライフで受ける!」

「はい?」

 取り合えず言ってみたい台詞であるので言ってみるが、当然分かってくれないメルティアは首を傾げている。父さんもだ。


「・・・マナを溜める」

 ショボーンとしながら言う。


「攻撃成立!」

「キシャー!」

 奇声を上げながらポカッっと殴られ、デッキから2枚のダメージが裏向きで除外される。この時、表にする事で逆転チェックで【逆転】を持つカードがそこにあれば発動する事が出来るが、俺は持っていないのでそのままだ。表向きにしてしまえば回復出来なくなるから注意が必要である。



アマロ メインデッキ 34枚  スキルデッキ 50枚

手札 5枚 マナ 11枚

メルティア メインデッキ 39枚  スキルデッキ 50枚

手札 4枚 マナ 3枚

    場 『ゴブリン』


「まだ、マナを溜める。4回連続だから4マナ溜まる」

「そんなにマナを溜めてどうするのよ!自分のメインデッキが減るだけじゃない」

 馬鹿を見る目だ。


「っふ。お前は、こんなにマナを溜めてもマナを消費できなければ直ぐにメインデッキが無くなるとか思っているのか?」

「そうよ。アンタがそれ程凄い魔法を使えるわけがないじゃない!」

 ビシっと言い放つ。


「じゃぁ、そう思っていればいいと思うよ?」

「え・・・?」

 ニマ~とするとメルティアは焦りだす。


「嘘・・・ですよね?」

 父さんに確認しに行く始末。父さんは苦笑いして誤魔化しているつもりだが、もはや答えだ。


「う・・・な、なら『初心者です』を召喚!」


『初心者です』

簡単な木の人形で、串の様な槍を持ち、大きさも30cmと小さい。小人の様だ。胴体部分に初心者ですと刻まれている。


 コスト:1 タイプ:無 距離:近

 攻撃力:1 体力:1 素早さ:1

 装備カード:片手装備(小)/1、


「・・・マナを溜める」

 敢えて、含みのある言い方をする。


「う・・・うぅぅ」

 何だか、涙目になってきてないか?


「『初心者です』を・・・もう一体召喚!」

「マナを溜める。6回目だ」

「うぅう・・・『ゴブリン』で攻撃よ!」


 数を揃えて攻撃か?


「【恩恵スキル】、レベル1〔村の導き手〕を開示するわ」


 【恩恵スキル】

〔村の導き手〕指導力が若干上昇する。

 攻撃時、場にいるユニットの3体につき、その攻撃力が1上がる。


スキルの開示には行動権は使用されない。なぜなら元から持っている能力だからだ。複数持っているならこれにより油断すると勝敗に影響が出てくる。開示のタイミングは結構重要になって来るだろう。


「キッシャー!」

 攻撃力が上がり、まるでヒャッハー!と叫ぶようにポカッ!と殴ってくる『ゴブリン』。1しか上がっていないので痛みもたいして変わらない。

 攻撃力が1上がっているので3枚のカードが飛び散る。



アマロ メインデッキ 16枚  スキルデッキ 50枚

手札 5枚 マナ 26枚

メルティア メインデッキ 39枚  スキルデッキ 50枚

手札 2枚 マナ 1枚

    場 『ゴブリン』、『初心者です』2体

    【恩恵スキル】〔村の導き手〕レベル1



「なるほど。流石、村長の娘って所かな。村長の後を継ごうと祈ったのか」

「な、何よ!」

 文句あるの!?と言いたげだ。

「いや、まだ、小さいのに立派だなぁっと思って」


 お前もまだ小さいだろうとヴァーダは思ったが声に出すのは何とか抑えた。


「それじゃぁ、そろそろ攻めようかな」

「ぅ・・・」

 マナを溜めすぎとばかりに溜めていた俺がようやく動き出すのでメルティアが少し嫌そうな顔をする。嫌というか、何をしてくるのだろうかという不安顔と言うべきか。


「マナからコスト5を支払い『クリエイト・ソード』を装備」

 地面から生えるように出てくる剣を掴み、軽く振る。


『クリエイト(アマロ)・ソード』

コスト:5 タイプ:片手剣 距離:近

攻撃力:3 素早さ:2

〔アマロ専用〕攻撃時、その戦闘中素早さ+1



〔アマロ専用〕と言うのは当然、アマロ、俺しか装備する事が出来ない。クリエイト(アマロ)の(アマロ)を言わなかったのはワザとだ。わざわざ自分の名前を言う必要はない。

 クリエイト。つまりよくある創造魔法なのだが、基本的に等価交換に等しいコストで行う事が出来る。マナと物両方が基本的に必要だ。マナだけから、つまり無から作り出すことが出来る者もいるそうだが、それは伝説級のクリエイトの使い手の様だ。

 そして、クリエイトされたアイテムはクリエイトの後ろの後に必ず( )がついてその中に作成者の名前が載る様なのだ。

 アマロ専用なのは作る際に俺以外に使えないように、俺以外が触れると感電させたりできるようにしている。マナも指紋の様に1人1人独特の波長があるようでそれで判別できる。

 取り合えず、チート能力系を実現しようと必死に魔法に取り組んだ結果である。



「クリエイトまで!?」

 父さんが観客席から乗り出すようにして驚いている。しかもコスト5という事はそれなりの出来だ。店に置いても問題ないどころか良品として扱われても可笑しくない出来である。


「ふ、ふん!ちょっと剣を持ったからって調子に乗らないでよね!『ゴブリン』で攻撃!」

 〔村の導き手〕が発動している為、攻撃力は3だ。プレイヤーが武器を装備してステータスを得たとしても基本的に反撃する事は出来ない。


「コスト10、『ハイフィジカルフルブースト』を発動」


『ハイフィジカルフルブースト』

コスト:10 タイプ:強化 素早さ:1

体力・攻撃力に+4、素早さ+3


 これにより、俺のステータスは

  攻撃力:7 素早さ:5

となった。


「コスト10!?〇◇△!?」

 後半、驚きの余り言葉になっていない様だ。その様子を見てヴァーダは分かるぞその気持ちとうんうんと頷いているのであった。


「・・・どうした?攻撃を成立させないのか?」

 『ゴブリン』がもう殴っても良い?という風に振りかぶった状態で指示を今か今かと待っている。


「こ、攻撃成立よ!」

 やけくそ気味だ。その指示が出た瞬間、ニタァと『ゴブリン』は笑い、ポカッ!と良い音を出して殴って来た。イラッとしながら3枚が飛び散る。


「『ゴブリン』を攻撃」

 イラっとしたので間髪入れずに宣言する。


「え、えっと・・・」

 『ゴブリン』に向かって剣を振り上げた状態で待機する俺を『ゴブリン』はニタァとした顔が一転して恐怖の顔になっている。


「しょ、『初心者です』を召喚!」

「なら、攻撃成立だ」

 ニタァとやり返して『ゴブリン』を切り裂く。切り裂く感覚もリアルだ。恐らく、プレイヤーのダメージ以外、殆ど感覚はそのままなのだろうと直感した。


「『ゴブリン』の素早さは1に対して俺の素早さは5だ。素早さの差が2以上離れているから反撃されず、さらに3以上離れている為俺の攻撃は続行できる。その場合、『ゴブリン』の素早さ分引いた素早さとなる。つまり、素早さ4で『初心者です』を攻撃!」


「何よそれ!?」

 知らなかった様だ。


「ちゃんとルールを確認しとかないと駄目だぞ~。しかも基本的なルールだぞ~」

「むっきー!」

 メルティアプンプン。


「もう一体、『初心者です』を召喚よ!」

「攻撃成立!そして、更にもう一体の『初心者です』に素早さ3で攻撃」

「どうしようどうしよう・・・」

 オロオロしていらっしゃる。手札もなくなりユニットを召喚出来ない為〔村の導き手〕を生かす事が出来ない。


「マ、マナを溜めるわ!」

「攻撃、成立!」

 『初心者です』を真っ二つにし、無駄にメルティアに背を向けて剣を斜めに下ろしかっこつける。


「も、もう一度マナを溜めるわ。2回連続だから2マナ溜めるわ」

 メルティアはそれどころじゃない様だった。父さんが苦笑いしているのが目に入ると何だか無駄に恥ずかしくなってきたからなかったことにしてメルティアを正面に見る。


「それじゃぁ、残りの『初心者です』を倒そうかな。攻撃!」

「ま、まだマナを溜めるわ!3回目よ!」

「攻撃成立。次!」

「マナをため・・・るわ!」

 一瞬迷ったようだが、溜めた様だ。

「成立!さぁ、ユニットはいなくなったぞ。次は・・・お前だ!」

 無駄に溜めて言う。

 『初心者です』を2体連続で倒している為、

攻撃力:7 素早さ:3

 での攻撃となる。


 子供にこの痛みは耐えれるのだろうか。攻撃力9で父さんはかなり痛がっていた。少し攻撃力が低いからと言ってさほど変わらないはずだ。


 ザッ。


「ぅぅう・・・」

 メルティアの前に立つと既に涙目になっていた。お察し。


「・・・どうする?負けを認めるか?」

「い、嫌よ!」

「因みに攻撃力いくつのダメージをくらった事があるんだ?」

「・・・3」


 頭をコツンと軽く叩かれたり、ヒリヒリするような程度だ。地味に痛いというやつだ。


「・・・」

 無言で剣を構え、どうする?と訴えてみる。


「ぼ、『防御』!」

 ダメージを1軽減する事が出来る。


「・・・攻撃成立」

 そっと振り下ろす。『防御』により1軽減されているので6のダメージだ。見た目は優しいが、ダメージは同じなのでどうやら痛みは変わらないらしい。


「痛―い!!」

 メルティアの叫びの様な声が響く。


「だ、大丈夫か?」

 ダメージ5でも結構痛かったが我慢できない痛みでは全然なかったはずだが・・・。1つ上なだけでそこまで痛みが上昇するとは思えないのだが。


「う、ううぅぅ」

 メルティアの目に涙がみるみると溜まっていき、遂に頬を伝い出すと大声で泣ぎだした。


「あー。子供にこの痛みは耐えれないのか」

 子供の様に大声で泣きだしたメルティアを見てそれに思い至った。


「だから、お前も子供なんだよ・・・」

 ヴァーダの小さな呟きの様なツッコミはアマロには聞こえなかった。


 ――戦意喪失

――・・・回復見込みなし

 ――マナフィールドを解除します。



 機械の様な音声が響き渡り、不思議空間が解除され、元の部屋に戻って来たのであった。


結果


アマロ メインデッキ 25枚  スキルデッキ 48枚

手札 5枚 マナ 31枚

『クリエイト(アマロ)・ソード』装備

メルティア メインデッキ 23枚  スキルデッキ 49枚

手札 0枚 マナ 10枚

    場 『初心者です』2体

    【恩恵スキル】〔村の導き手〕レベル1


メルティア、戦意喪失の為、アマロの勝利。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ