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「貴方が…私を守るSPさんですか?」

「はい、命に代えても任務を全うします」


SPは本来なら大統領や富豪など要人の護衛をする人間、だけど私は富豪の娘や社長令嬢、名家のお嬢様でもない。


なぜそんな護衛を私が雇ったかというと――――


「先生!!連載の締切が近いです!!」

中学生の時、両親が離婚して、家にも学校にも居場所がなくて何もかもに怯えて暮らしていた私は、自分守ってくれる相手がほしくてたまらなかった。

何をやっても長続きせず何をやっても失敗ばかりの私は、片っ端から職業を探して、高校一年のときに投稿した小説が偶然受けてプロになった。

依頼をされればなんでも書いていく間に、二年で人気作家になった。


「はい用意してますよー」

「流石先生!」

締切を落とさないのもその理由だろう。


雇った彼は物語りのSPのように四六時中密着などしない。

現実とフィクションの差だろうが、スナイパーに狙われているわけではないし必要ないので安心した。


彼は何も口にしないであまり動かずに、ただ周囲に気を配っていて、絵に描いたような用心棒人だ。


「…どうして作家なんかがSPを雇ったか聞かないんですか?」

本来なら偉い立場の人を警護をする立場の彼が、ただの物書きを護るなど、普通はあり得ない。

自覚があることだからつい、聞いてしまった。


「作家の方は滅多にお見かけしませんが民間人の方の警護は別段珍しい事ではありませんよ」

職業病か呼吸する間もなく一気に話を終えている。

ずいぶん機械的に話す人だと思った。


でもそのほうが気を使わなくていい。

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