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五話

今回短いです。

更にスランプ中なので巧く書けてるか分かりませんが、取り敢えずどうぞ。




結論から言うと。


私の学園デビュー?は大成功に終わった。


ただ一曲踊っただけだけどね(笑)

でもまあ特にトラブルも起きなかったからよしとしよう。

結局あの二人来なかったし。

パートナーも居ないし、別に重要な立場に立ってないし、別に参加しなくてもよくね?って思ったんだろうな。まああいつらの身分(ランク)だから出来ることなんだけど。

寧ろ参加してたら女子が落ち着かなかった(発狂してた)んだろうな。ということで褒めるのもなんだけど、GJ(グッジョブ)


そしてただいま五月。春の暖かさが少し暑くなってきたこの頃。

健康診断も終わり、GWも過ぎた頃。実力テストなるものがやってきた。

休みで直ぐテストというのが気分が削がれるのに、六歳児でもう実力テスト!?と思った人居るかもしれません。てか居るでしょ?私以外に居るでしょ?(必死)

ところが周りの皆面倒臭いけどやらなきゃなんないか~…みないな感じ。え、当たり前?当たり前なの?


「美夜子さんは実力テスト、自信ありますか?」

「いいえ。でも良い点が取れるよう努力は致しますわ」

「流石美夜子さん、私達も頑張らなければいけませんね」


ふふふ、と和やかに微笑んでいるが、内心汗だらっだらです。

いや、別に勉強出来ないってわけじゃないんだよ。寧ろ前世では良い大学に行ってたからそれなりに自信はあるんだよ。

私が危惧してるのはテスト内容だ。知識の方は良いとして、そのテストの内容がどんなものなのか分からない。何せここは金持ち学園だ。何があってもおかしくはない。



というわけで。



「お勉強を教えてくださいお兄様」


授業が終わって学園から帰り、リムジンの乗る際隣に座っている悠人お兄様に懇願する。

私のお願いにきょとんとした顔をするお兄様。可愛いです。


「良いけど……美夜子は頭が良いだろう?僕が教えなくても良いんじゃないかい?」

「いえ、知識については問題ありませんが、三日後に実力テストがあるので……」

「……ああ、そういえばこの頃だったね。…僕も実力テスト受けたけど、そんなに肩凝るようなものでもなかったよ?」

「それでも勉強したいのです」


私の知識が滂沱する前に。勉強しなかったらどんどん抜け落ちるものなんだからね。

しかし迷惑だっただろうか。お兄様も困ってるように微笑んでるし。……お兄様にも都合があるんだしやっぱり家庭教師にお願いしようか――と思っていたらお兄様から了承を戴いたので少し驚く。


「良いのですか?ご迷惑では」

「いや、寧ろ嬉しいよ?美夜子と一緒に居られるんだし」


ふふっ、と朗らかに微笑むお兄様。鼻血出そうです写メって良いですか。でも取り敢えずは家庭教師役のお兄様が勉強を見てくれるし、良かった。

彼はテストで満点なんて当たり前。の天才。普通に飛び級でもいけると思うよお兄様。というか貴方がチートじゃないか。私は前世の記憶があるから頭良いだけだしね。


だが勉強を見て貰うという点で新たに問題点が出てくる。


私が前世の知識を今世に持ってきても良いのだろうか。ということ。


別にこの世界は前世とは違って魔法があるとか、生活水準が低いとかそういうことではない。では何が問題なのかというと、全力を出したら私の目標『目立たずひっそり生きる』ことがパアになるのではないかと危惧しているのだ。

でも私ヒロインじゃないしなぁ…別に良いんじゃないかなぁ…という楽観と鬩ぎ(せめぎ)合っているのだ。どうしよう。



………………………………。



よし、満点は取らず高得点は取ろう。そうしよう。満点なんて取ったら目立つに決まってるではないか。でも大学に行ったらセーブせずに全力で行こう。高校卒業までは満点は取らないように、だけど知識は温存しておきたいから家庭教師か塾へは通うようにしよう。


よしよし、当面の目標は決まった。後はお兄様からの教鞭だ。ばっちこい!






――あれ、何故私はお兄様の腕の中に居るんだろうか。


……別にいかがわしく無いよ?お兄様の手を取って距離が無い程にくっついてステップを踏んでいるだけだよ。言っちゃえばダンス踊ってます。お兄様の教鞭は何処に行った。というかダンスって前もやったよね?

そんなことを考えながら一曲が終わったので質問をすると、お兄様は首を傾げた。


「え?実力テストは知識だけじゃないよ?」




……………………。




え、マジですか?


「一通りの教養が有るかも求められるよ」



――――正直言おう。


面倒臭い。

知識だけじゃないって何だよー。しかも六歳児で教養まで求められるってほんと従来の小学校とは違うな。ここは運動神経があるかどうかの話じゃないの?


「運動での実力テストは確か五年生からだったと思うけど」


え、じゃあ初等部の四年間は徹底的に教養求められるの?マジか……。多分ここらへんはお嬢様にはお嬢様らしさを、お坊ちゃまには紳士らしさを定着させたいんだろうなー……。ま、私は20年以上も庶民やってたから多分捨てられないだろうな。今でさえ表面は敬語だけど心の中ではそんなの喋ってないし。


それよりも、教養を求められるっていうけど具体的には何を?


「それは僕が教えてあげるよ。手取り足取り、ね」


にっこりと妖艶に微笑むお兄様。ま、まだ十歳だよね……?ね?なのにそんなお顔が出来るとは……十歳(お兄様)侮り難し。

というかそのお顔と台詞はお兄様の好きな方に言ってくださいな。妹に言ってどうするの。

思わず赤面してしまったではないか。


「何言ってるの、美夜子だからに決まってるだろう?」



…………。


あれ、悠人お兄様って私と血繋がってるよね?義兄とかっていう話聞かないよ?ゲームの公式設定でもそんな話無かったよね。それにこれってシスコンどころの話じゃないよ?他の人から見たら台詞とそのお顔は完全に恋人に向けるものだよ?そんなフラグ建てた覚えもないよ?ていうか兄に何のフラグを建てるのさ。



――――落ち着け、落ち着くんだ私。



……取り敢えずこのレッスンが終わったら真っ先にお母様のところへ相談だな。



悠人に恋人が出来る未来が全く見えないことに、不安に駆られながらも冷静に対処する美夜子だった――――。



ありがとうございました。

誤字・脱字がありましたら教えてくださると嬉しいです。


因みに悠人フラグはありません(笑)

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