再会
暗い夜道で突然目の前に人の顔が現れ
なぜこれ程近づくまで気付かなかったのかと驚き
それが親しい友人でホッと胸を撫で下ろす
アキヨリはそんな緊張と弛緩を味わっていた
思わず声をかけそうになるほど生き写しだった
タキ…
コウ…
サネモリ…
チュウベイ…
シゲハル…
マゴイチ…
コヘイジ…
ヒデナオ…
ムラシゲ…
テルナリ…
トモノリ…
カズナリ…
愛おしそうに一人一人の頬に手をあて
何度も何度も呼び交わし会った名前を呼んだ
もちろん誰もアキヨリの名は呼んではくれないがそうせずにはいられなかった
色の付いた陶器は二度焼かなければならない
一度目は素焼きという 太古の時代の土器のように土の色そのもので色はまだついていない
にも関わらず
リッカの作った十二人は生前の勇姿そのものを放射しアキヨリの身体に突き刺し続けた
身長、体格、寸分と変わらなかった
「リッカ…リッカ…ありがう…」
ジュウ、ジュウ、ジュウ
アキヨリの足元では雫の蒸発が絶えず続いた
「アキヨリ様!もう出てきて下さい!
丸一日休まず尽力下さったのですいくらあなた様でももう限界のはずです!」
「その通り もう限界だ」
ふらふらとそれでも名残惜しそうに窯の暗闇から姿を現したアキヨリは吸い寄せられるようにリッカの胸に辿り着き 眠った
「ありがとう…ありがとう…」
雫はもう蒸発することは無く
リッカの衣服に付いた泥を溶かすだけだった




