約束
「かわいい
この子の名前なんていうの?」
「名前なんてないよ 昨日拾ったばかりだ 知ってるだろう」
「名前が無いなんて可哀想よ今すぐ決めよう
アキヨリちゃんの名前から一文字取ったらどうかなあ?」
「ならばヨリがいい
始めて幕府を開いたヨリトモ様から頂いたのだ俺の誇りだ
リッカからも一文字欲しい」
「だっら リ がいい」
「それでは ヨリリになってしまうだろう
そうだリを先にもってきて リヨ というのはどうだ?」
「いいんだけど…」
「おかしいか?」
「何か足りない
そうね この子はまだ赤ちゃんだから ア リヨア 違うなぁ
ひよこだから ヒ リヨヒ 何か弱そうねぇ」
「生まれたての ウ でリヨウだ!」
「うふふうふふ
生まれたてっておかしい
でもいい名前 リヨウちゃん 早く大きくなってね」
「嫌でも大きくなるさ
千年鷹の雛だ こいつの親は俺よりずっと大きい」
「ほんとに?
リヨウちゃんが大きくなったら…
アキヨリちゃんが大人になったら…
あの…」
「うん 迎えに来る きっとだ
ありがとうリッカ
もう恐いことはなくなった
立派に初陣を務めてくる」
「ずっと待ってるアキの国ホウライ山だよ
忘れないでねアキヨリのアキだからね」
「忘れない さらばだ」
「さよなら らよなら」
「おもいだした!おもいだしたぁ!!
リッカすまない すまない!」
「この数珠の白い玉 お護り…持っていてくださったから責めません
ずっと、ずっと辛かったのでしょう!
心に重い重い蓋をしていたのでしょう⁈
自分の幸せの事は全部置き去りにして来たのでしょう⁈
アキヨリ様が罪としている事 全部私に下さい!
あなたが地獄に落ちると言うなら私も一緒です!
生きて下さい!お願いです!生きて下さい!」
「死にたくねぇ!死にたくねぇよう!
うわああああぁぁぁ!」




