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六角の花   作者: フミ
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受け入れ

「おい!イエナガいつまでもそんな所に登っておらんで降りてまいれ

足を怪我してしまったようだ医者の所まで連れて行ってくれ」



「返事くらいしたらどうだ

何をニヤニヤ笑っている その松はお前が父上に叱られて癇癪をおこし切り倒したのではなかったか?」



「そうか分かったぞ罪滅ぼしに何処からか そっくりな松を見つけてきて植えたのだな

やはりこの屋敷の庭には松が似合うな

壁から瓦から黒、黒、黒 父上は一度気に入ると物でも人でもそればかりだ

うむ黒と松 実によく合う」



「ところで父上は何処か しばらくお会いしておらぬが いつお戻りになるのであったか

おい!イエナガお前は知らぬか?」



「気持ちの悪いやつだな いい加減口を利いたらどうだ」



「またアキヨリにやきもちを焼いているのか?

弓でも槍術でもお前の方が上手かろう

あやつは特別なのだ だがそれ故の苦労 知っておるだろう

お前は兄なのだから庇ってやれアキヨリほどお前を慕っておる者はおらんだろう」



「分かった!分かった!気がすむまでそこにおれ

アキヨリに頼むからもうよい」



「アキヨリ!アキヨリはどこだ!

聞こえておったら返事いたせ!」


「おらんのか 我が弟達は自由気儘過ぎる一日の内 家におるのは眠る時か飯を食う時くらいだ」



「おお!アクヤではないかアキヨリはどこにおる

お前だけでウロウロしている筈はないな近くにおるのだろう

アキヨリ!いるのは分かっているぞ返事いたせ!」



「なんだ 此処におったか

ん?眠っておるのか 仕方の無いやつだ こんな寒いのに縁側などて寝ておったら風邪をひくぞ」


「しかし急に冷え込んで来たな

アクヤ 主が目覚めるまで番をしておるのか

本当にお前達は仲が良いな」


「おい!目を覚ませ風邪をひくぞ!かける物を持って来てやりたいが怪我をした

まだ眠いなら自分で持って来て眠っておれ」


「仕方ない儂がとって来てやる

くっ!しかし痛いどこで怪我などしたのであったか!?」



足の痛みで意識が戻ったアキマサの見た物は えぐれた地面

そこにはイエナガとナリモトがいた筈だった

そして自分を庇ったが為 耳から血を流し続ける家臣


「おのれ!ナリモト火薬を飲み込んでおったか!

イエナガ!イエナガ!返事いたせ!イエナガ!」


アキマサは咄嗟に爆発と己の間に身を置き盾となり

そして微塵となった弟の名を叫び続けた


それは痛む足元にイエナガの元服の祝いにアキマサが贈った脇差しを見付け

全てを理解した後もつづいた

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