四話『巨大獣』
「あんたは誰だ?」
玲人が大智と言う男に聞いた。
「俺は…遠藤大智。特別国家組織「M・E・R」の隊員だよ」
「M・E・R?」
正樹が聞く。
「Mysterious Event the Receive。
ミステリアスイヴェントリスィーヴ。つまり、不思議な事件を受けるって事」
大智は詳しく、しつこいほどに説明をした。
「なるほど、それで、俺達に何か用か?」
健二が説明を振り払って聞いた。
「君達の今の恐れの無い勇敢な戦いを見て思った。君達もM・E・Rに入らないか?」
大智の強制的な勧誘に、健二達はすぐには慣れなかった。
「なんだとぉ?」
剛士が言い返す。
「どうだ、入ってみないか?武器だって沢山ある。あいつらに勝てる確立はグッと上がる」
大智は勧誘を勧める。
「だけど…」
健二がそこまで言った時だった。
巨大な地震と共に、咆哮が聞こえた。
「なっ、何だ?」
焦った玲人は正樹と共に外に出た。
「ありゃあ…一体なんだ?」
そう。そこに居たのは紛れも無く、40mを余裕で超えている巨大な怪物だった。
大智はそれを見て、表情が歪んだ。
「マズイ…巨大獣ザガスだ」
「なんだそいつは?」
健二の質問に大智は答えた。
「ザガスは強い。ここは退却すべきだ」
大智の意見はもっともだった。
玲人はそれを聞かず、ガトリングを連射した。
「喰らえ!」
ガトリングの音が響く。
「無駄だ、そんなもんは蚊ほどにも喰らっていないだろう」
大智の絶望に近い声が聞こえた。
「じゃあどうするんだよ!」
健二が大智を睨み付けた。
「…俺と一緒に来い」
大智はそう言って走った。
全員でそれを追っかける。
「もうじき救援のヘリが来る。それまで待て」
「待てって、何処で!」
「ここでだ」
大智が来た場所は、シェルター代わりになる地下室だった。
「おい、そこの二人のボウズ」
大智が正樹と剛士を呼んだ。
「お前達、いい武器持ってるな。それで戦え」
「なっ!?」
「大丈夫だ。その武器たちは戦いたがっているし、その武器なら大丈夫だ」
大智の説明を聞き、その気になった正樹達は外に出て行った。
「気をつけてな」
健二が声をかける。
ザガスはまだ遠くに居た。
「よし…お前はそのミサイル、お前はレーザーキャノンを使え」
正樹がミサイルを撃った。
見事に命中し、ザガスはこっちに注目した。
「ギャアアアアアア!」
咆哮を上げて走ってきた。
「くそったれ!」
剛士がレーザーキャノンをぶっ放す。
キャノンも当たる。
ザガスは少し後ろにそった。
「今だな」
大智が走って行き、手榴弾を投げた。
爆発をした手榴弾がザガスに当たる。
咆哮を再び上げ、ザガスは転倒した。
「倒したぞ」
「…すげぇ…」
三人は地価に戻った。
「大丈夫みたいだったな。すげぇよ、あんな巨体をたった三回の攻撃で…」
玲人が歓声を上げた。
「…おっさん、俺達、行くよ」
健二が言った。
「…後悔しないな?」
「…しない」
健二達の熱い意見により、一向はM・E・Rの本拠地へと向かう事となった。
怪獣が出てきました。
しかしまだまだ出てきます。