表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

幼少期

「親は子どもを愛し、子どもは親を愛するもの」

社会の「常識」ですよね。

でも、この言葉で傷つく人もいます。

「人の愛し方」って、どこで身につくんでしょう。

愛してるつもりでも、傷つけているかもしれません。


「毒親」に生まれて、悲しみを抱えている方に読んで頂きたいです。

私の両親は、父の仕事の関係で、結婚してすぐに地方から上京して二人で社宅に住んでいた。

両親は高校の同級生で、21歳で結婚し、22歳のときに第一子である私を出産した。

私が3歳になる頃、弟が生まれ、それとほぼ同時期に父は何年か海外に単身赴任することになった。

今考えると、若くして二人の幼い子供をひとりで育てるのは大変だったと思うし、父が単身赴任している間は母の実家で過ごせば良かったんじゃないかと思うが、母は社宅でひとりで子育てをする道を選んだ。


母は4人兄弟で、兄がひとり、妹が2人いた。

母が中学生のときに父は他界し、母の祖母と、母、そして兄弟と生活してきたと聞いている。

私の祖母にあたる母の母は農業をしていて、家のことは母の祖母と、当時中学生だった母に任されていた。


一方父は5人兄弟で、姉と兄、そして弟2人の大家族の農家で育ち、兄弟の中で一番親に可愛がられたと聞いている。


母は里帰りせず私を出産し、父に生まれたから病院にきてほしいと連絡したところ、私が男子ではなかったことで落胆し、病院には来ずパチンコを打っていたと聞いている。

まだ幼い頃に聞いた話だが、今でもはっきり覚えている。


五体満足で生まれたが、私は3歳で喘息を発症し、一生付き合っていかなければならないだろうと医師に告げられた。


母は、私の喘息のために父に煙草を辞めてほしいと言ったらしいが、家の全ての部屋に灰皿があり、トイレにまで灰皿はあった。


母はいわゆる完璧主義者で、家事を休む日はなかった。料理も上手だった。

普段は本を読んでくれたり、公園に連れて行ってくれたり、ごく普通の母親だった。

しかし一方で、非常に感情的で、怒ると怖い母だった。

しかも、何が理由で怒るのかもよくわからなかった。


例えば、好きなキャラクターのシールを買ってもらい、うれしくて冷蔵庫の扉に貼ってしまった。


「何してるの!!あんたみたいな子は出ていきなさい!!」


無理矢理玄関から外に出されて鍵を閉められた。


「ごめんなさい!ごめんなさい!入れて、入れて」


泣き叫ぶ私の声は社宅に響き渡った。


玄関のドアが開くと、


「そんな大声出したら近所に響くじゃない!」


ビンタされて、私の頬には手形が残った。


次の日、手形が残ったまま外に遊びに行くと、それを見た周りの大人は、私が母から虐待されていると噂になった。


「私は虐待なんてしていないのに」

母は泣いていた。


それから何日か、話しかけても無視され続けた。


またあるときは、父が海外からコインを使って遊ぶゲームを買って来てくれた。


10円玉を使って遊んでいると、


「私はあんたをお金を粗末に扱う人間に育てた覚えはない!」

と言って、母が泣き出した。


「お父さんに教えてもらったの」

そう言ったが、聞き入れられず、また数日無視された。


「お母さん」

何度も何度も声をかけても返事がない。

こんな日が何日か続く。

子ども心に恐怖だった。


また、父と母はよく喧嘩をした。

それも私にとっての恐怖のひとつだった。


父と母が喧嘩をすると、母には


「あんたは嘉木(父の実家)の子なんだから、お父さんのところに行きなさい」


と言われ、


父には


「お前はお母さんにそっくりだな」


と言われた。


父も母も、私のことが嫌いなんだ。

私は悪い子なんだ。

このままじゃ捨てられちゃう。

いい子にならなきゃ。


私の幼少期は、常に恐怖が隣にあった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ