蜘蛛、煮て食う大作戦!
6話
テキパキと身支度を整えて、いざ出発!
と言いたい所だったが。
「やっぱり、食料がないときついな……。 進んだ場所に水場がなければ死ぬし、 何も考えずに進むのも流石に 」
先程自分で目的は水場とか言って何も考えずに歩き回っていたが、次にまた同じ奇跡が来るとは思えない。
なら、ここである程度食料を調達するしかないのだ。
とは言っても、この場所自体も不明でありどんな生物がいて、そこは安全なのか、それは食べれるのかが問題だ。
もし、食べる物がなければ最終手段としてまたあの禁断の実を食べるしかない。
その覚悟と、食べた時のデメリットを考えると、ゾッとするが……。
「それでも、生きる為になぁ……。 あぁ、この状況を作った彼奴が心底腹立たしい……」
胃がムカムカする。
そんな事考えている暇だったら、ここを脱出する事と、食料問題を解決しなければ。
どうすればいいのか――と思ったが、ふと先程の事を思い出した。
(自分が気絶していた時にいたあの蜘蛛、あれ食えるのでは……いや……)
自分でも常軌を逸しているのはわかっているが、咎める奴も歯止め役もいない。
常識なんて考えていられないのだ。
タンパク質豊富な食料であるのは間違いないし。
毒があっても処理方法を間違わなければ行ける。
まぁ、味はどうでもいいけど。
食えればいいし。
それだけ思うと、まずはと縄を取り出す。
「どうにかして、この縄で捕まえたいけど……んっ?」
カサカサ音が聞こえて来て、下を見たらつぶらな瞳でこちらを見てくる蜘蛛。
一瞬、この状況に混乱して固まってしまう。
(……いたぁー!! 蜘蛛、探しす手間省けたけども! なんで……あぁ、そうかここ水場)
滅茶苦茶でかいけど、つぶらな目は僕が左手に持っている蛇の皮を見ていた。
持っていた皮の中は胃袋だ。
何が目的でとも思ったが、蛇の皮を持ち上げて右へと傾ければ――
蜘蛛の視線もまた右へ見ていた。
また左へ傾ければ、また蜘蛛の視線は左と変わる。
その蜘蛛の動作だけで、十分わかった。
(こいつ、この皮の中の胃袋目当てで出てきたな、)
よくよく思い出すと、この蜘蛛自分の事さっき食おうとしたのは、死体だと勘違いしたから。
(なら、この皮の中の胃袋、これを囮にすれば、この蜘蛛大量に捕まえられるんじゃ)
思わぬ所での食料ゲットに薄ら笑いが込み上げてくる。
まずはと蜘蛛が下でカサカサ動き回っているのを遮るように、蛇の皮を置く。
ヌメヌメする胃袋は触りたくはないが、それでもやるしかない――
『蜘蛛、煮て食う作戦』の為。
蜘蛛が胃袋食べている隙に皮を隙間に入れ込んだが――




