地下3階層
11話
(空気が重い……、湿気か二酸化炭素が溜まってるのか? )
やっとの事で見つけた階段を、上へと登って進んでいたのだが。
登れば上る程段々とが空気が重く息苦しく、熱になった時のあの感覚が起こった。
壁に少し寄りかかりながらもどうにか螺旋状の階段を歩いてはいたのだが。
救いのように、少し先の階段に出口らしき物があった。
「出口……? っっほんとやばい……気持ち悪」
逆流してくる物を手で口を覆い、ゆっくりでも足を動かして階段を少しづつ登る。
やっとの事でついた踊り場のすぐ目の前には、先が真っ暗な出口。
(行くの……? 真っ暗過ぎてなんも見えん)
火を扱おうと画面を開こうとした、が――
燃えるものがないこの現状では、暗い道を進むしか選択がない。
先の見えない出口に、恐ろしくても先に進み歩こうとするが……足がすくんでしまう。
出口はここ目の前だとは分かっているけど、先の恐怖で冷や汗と、背中の冷たさが伝わってくる。
(此処で立ち止まっても時間が経つだけ……足を動かせっ)
どうにかして、この先の心配を脳の片隅におい払い、暗闇の出口に入る事が出来た。
△▼△▼
重かった空気が嘘のように呼吸しやすい!
出口の先が暗闇……だと思っていたが。
手探りで最初どうにか壁に沿って歩いていたら、曲がり角を発見した。
視覚が失われている中、行くのに躊躇したがそんな暇ないと進んだ結果――
少し歩けば、広々とした洞窟だった。
「死ぬかと思ったぁ〜。 」
地面に崩れ落ちて、体の休息を取る。
袋水筒のくち部分の縄を解いて、貴重な水を少量で飲む。
冷たい水が渇いた喉を潤す感覚は、祝福と幸福以外の何者でもない。
(あぁ……生き返るっ! さて――)
パッと画面を表して見ると、『地下4階』と書かれた文章の上に『地下3階』と赤く点滅した文章。
キイシはそれを軽く押す。
タップすれば、新しい地図が現れ詳しい現在地が目でわかる。
(この先真っ直ぐ行けば、次の階に進む感じか。 )
画面を消せば、後は真っ直ぐ歩くだけと足取りが軽くて、少しピクニックをする前の子供の気持ちになる。
(にしても、生き物の音が全く聞こえないな……)
下の階にいた時は、嫌でも生物の音が聞こえてビビってたのに、ここに来てから無音が続いている。
それでも警戒はしてるのだが、なんだか思考回路が定まりにくい。
それに、自分の声がエコーがかかった声に違和感を覚える。
「ちょっと頭がふわふわするな……熱? 」
自分のデコを触れば、特にそういう訳でも無くて、何事もないかの様に進む。
△▼△▼
少し経つと、またあの階段と同じ気怠さが体にのしかかる。
(うっ、風邪? にしては、咳はないし熱でもないな……)
出てくる汗を拭ったその時だった。
触れもしなかった画面がいきなり現れ
――赤い画面で警告音を鳴らす。
『警告、警告、毒耐性の上限を超えました。毒レベルMAX 』
呆気にとられて、何が起こったかと混乱しかけた時。
視界の片隅に写った、泡を吹いたネズミの死体と、異常に生物がいない静けさに違和感を感じて――
バッッ、と急いで自分の鼻と口を覆う。
(…もしかして、此処。 空気中に、毒が撒き散らされて……! )
今まで吸っていたものが毒だったと理解した瞬間、背筋が凍った




