いざ出発
10話
空腹状態を脱却して、少し経った時。
流石に、ここにいても助けなんて来ないから自力脱出するのか、と動く。
最低限、3日分の食料と水を準備する。
まぁ水は運良く見つかればいい話だが、念の為。
僕は、持っていたデカイ皮の端を切って、小さな袋水筒を作った。
「にしても、この皮本当に万能だな。 拾ってきて良かった」
後は、この皮を風呂敷ショルダーバッグ見たくして、持ち手を縄で結べば――
持ち運び可能なショルダーバッグが出来た。
後は松明と思ったが、火はまたすぐ起こせるし、そこんとこは安心して水場から離れて先に進む。
△▼△▼
とは言っても、やっぱり薄暗くて時々つま先が石にぶつかって、転びかける。
「あぶなっ! えぇ、結構歩いたけど何もない 」
さっきから同じ風景で、少し圧迫感を感じる。
時間の感覚と方向感覚が狂って、酸素が取り込みにくい。
脳がバグりそうになるぐらい変化の無い道がずっと続いたせいで脳が参ってしまいそうだ。
「きつい……変化が無いせいで、何処向かって歩いてるのか分からん……」
流石にこの状況では、本当に道に迷ってBADEND迎えそうで、冷や汗が出てくる。
(こんな時に方位磁針とか、地図とかあれば簡単なんだけど……。 そんな都合のいい物あってもねぇー)
鼻で笑って思ったのだが、冷静になって考えてみると一個だけ救いの手になる物があった。
ただ、デメリットとして――
冒険とゆうロマンは確実に消え、ただ記された通りに歩くと言う事。
(こんな場所、さっさと脱出したい気持ちがあるのに、
鬩ぎ合うように自分の力で脱出したい気持ちがぁ!)
脳内で、まだ冒険したい僕。
そして効率良く脱出の僕が揉め合うのが想像出来る。
ショートしそうな脳で、悩みに悩み抜いた結果――
「効率重視、流石にこんなとこで死にたくない! 」
勝利して旗を掲げる効率派の僕。
早速、あの『ゲーム画面』を開いて見ると、何も無い画面上からタイピングされていく文章には、
『地図を表示しますか?――YES、NO』と映されている。
迷う事も無いから、遠慮なく『YES』を押す。
パッと画面が光り、出てきたのは地図と方位磁針がついた画面。
地図を見てみると、赤く点滅しているのは多分自分の現在地。
『ダンジョンマップ。 4階層』
「へぇ、ここダンジョンなのか……」
蜘蛛やらなんやらを思い出しながら、画面をいじくる。
さっきまでいた湧水からは、まぁまぁ距離を取っていた為、進んでいた事には安心する。
ここをずっと真っ直ぐ行くと上に上がる階段がある。
ただ、そこから先は画面上には書かれていない。
(結局は行くしか無いんだし、警戒だけしながら進むか……)
よくよく思い出したら、無事に生きてたお陰は、蛇が下敷きになってくれたからだ。
其奴にだけは遭遇しない様警戒する。
僕はゲーム画面ぽいのを閉じ、この先の階段を目指して進む。




