お姉ちゃんという呪い

「お姉ちゃんなんだから、我慢しなさい」その言葉は、優しさの皮をかぶった呪いだった。梓は、ずっとお姉ちゃんとして家族の期待に応えてきた。妹に怒ることも許されなかった梓は転校することになった。新しい街、新しい学校。そこには、梓をお姉ちゃんではなく梓として見てくれる人たちがいた。これは、「お姉ちゃん」である前に、ひとりの少女として生きようとする、梓の物語。