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008 二回目の検査結果

 二度目のMRI検査から二週間。消化器内科の検査結果は、入院の前の日にPCR検査(コロナの検査)を受けに行かないといけなかったのでその日に合わせてもらっていた。もうすっかりお馴染みになった大学病院での受付処理。診察券を機械に通して診察番号を出した。


 すっかり慣れたけど、前回が前回なだけに機械の前で心の準備のために一回深呼吸はしたよね。もう流石にこれ以上の何かを見つからないで欲しいと祈りつつ、診察券を機械に通す。


 10時半 消化器内科

 入院受付

 12時半 耳鼻咽喉科

 13時半 PCR検査


 本日の予約内容が受付番号と共に記載されていた。今回は、特にイレギュラーもなく良かったとホッとする私。

 ここまで一番最初に大学病院に来てから早2カ月が経っていた。その間、二回も『癌だったらどうしよう』という状態を経験して精神的にはヘロヘロだった。

 今日の検査結果がはっきりすれば、少なくとも癌を心配する必要は無くなると本当に祈る気持ちだった。


 まず初めに検査結果を聞きに、消化器内科に向かう。いつもの様に、たくさんの患者さんが待合室で順番を待っていた。私は、空いている椅子に腰かけて待つ。

 今回も、事前にネット検索してアタリは付けてきていて自分の中では多分大丈夫だろうと思ってはいた。

 でも専門家じゃないし、先生からきちんと検査結果を聞くまでは安心できないしとドキドキの待ち時間。


 ティコンッと呼び出し音がなり、ディスプレイに私の診察番号が表示された。「どうか、何もありませんように」と祈りながら診察室へ。

 今日の消化器内科の先生は、前回とまた違う先生。いつもと同じように、自己紹介から始まって検査結果の内容が話された。


「今回、MRI検査やエコー検査、血液検査をしてもらったんだけど……肝臓は特に問題ないです」


 眼鏡をかけた先生が、パソコン画面を見つつ淡々と述べる。血液検査の結果の紙も見せてもらって、数値に問題がないことを丁寧に説明してくれた。

 肝臓の嚢胞は、特に症状もなく肝機能も正常なので治療する必要がないらしい。私は、ふんふんと聞きながら良かったーと胸を撫でおろす。

 これで、明日からの入院と手術さえ越えたらもう大丈夫だと安心していた。


「でもね、実は膵臓の方にも嚢胞が見つかって……こっちは半年に一回の経過観察が必要なんだ」


 は? 目が点になる私。


「膵臓の場合、数%なんだけど癌になることもあるから。半年に一回、MRI検査をしましょう。あっ、でも今度は造影剤無しで大丈夫だから」


 先生は、明るく話す。私は心の中で、こんなことがあるの? と衝撃を受けていた。口内炎から始まって、肝臓の嚢胞に膵臓の嚢胞……。自分の中で処理しきれない情報が頭の中をぐるぐる回っている。

 そんな私の心情なんて知らない先生は、テキパキと半年後のMRI検査の日程をとってくれた。来年の5月。正直、この日大丈夫ですか? って言われたところで、そんな先の予定わからないし……。とりあえず、コクンと頷くしかない。


「もし、都合悪くなっても電話で予約変更できますので」


 先生は、私の心とは正反対に明るい声で話す。


「では、次は半年後の検査ということでよろしくお願いします」


 私は、何か質問とかないかと考えるが特に何も思いつかない。とりあえず、今すぐどーのこーのじゃなかったから無理やり「まーいっか」と流す。


「はい。ありがとうございました」


 私は、お礼を言って診察室を後にした。診察室を出た私は、ぼーとしてしまう。夏に口内炎を見つけてから、何回もまさか! って事態になった。だけど、最悪な事態は回避してきたから、多分いいはずだと頭の中を整理する。


 そう思ったら、はぁーって大きな溜息が出た。ここ二カ月、色々心配してきたけれどとりあえずはここで一区切りできると脱力する私。

 膵臓は、病変が見つかりにくい臓器だってよく聞く。早い段階で見つけて、これから半年に一回は検査を受けることになったのだから、良かったと受け取るべきだと段々と自分の中で納得していった。


 足取り軽くとはでは行かないけれど、次は明日からの入院だと頭を切り替えた。明日からの入院の事務的な申込みをしなければいけないのだけど、それは空いている時間でいいと言われていたので先に耳鼻咽喉科に向かう。

 耳鼻咽喉科の予約は、手術でする麻酔の説明を麻酔科医さんから聞くためのものだった。


 耳鼻咽喉科に行って、受付で診察券番号を見せると少し待つように言われる。暫く待っていると、看護師さんから三階の手術室前の受付に行って下さいと言われた。三階に行くのは初めてで、エレベーターに乗って初めての階に向かった。


 三階で降りると、手術室と書かれた大きな自動扉が存在感を放っている。その入り口の横に小さな受付窓口があったのでそこの方に声をかけた。

 名前を言うと、暫く待つように言われたので待つこと数分。


 看護服を着た、麻酔科の先生らしき女性が現われる。別室の個室に移って麻酔に関する説明と同意書にサインを求められた。冊子の必要なところを、読みながら説明する感じなので特に問題なくすぐに終了。


 その日は、入院の事務的な説明と申込をして最後にPCR検査をして帰宅の途に着いた。後は、明日からの入院の準備をしなければと思った私でした。


 次回、入院に続く。


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