001 大殺界ど真ん中の私
読者の皆様、こんにちは。
突然ですが……実は私、占いが好き。なので、今年は色々な占いの本を買って読み漁ってた。すると、どの本でも今年の運勢はいまいち。一番わかり易いかなと思われるのが、六星占術で言うところの大殺界ど真ん中。
できるだけ大人しく、派手なことはやらずに静かに過ごした2023年。だけど、やっぱり駄目だった。なかなか刺激的な出来事が起こってしまった! お友達に話したら、創作活動に役立てなって言われたので、そうだエッセイだって思い立つ。
一度は書いてみたいと思っていたエッセイ。だけどネタがないしと思いとどまっていた。ついにやってきたその時が!! 憧れていたエッセイ。楽しんで頂けたら嬉しいです。
では、始めましょう!
八月某日
ある夏の日、口の中が痛くって「あっ、また口内炎か?」って鏡を見た。私、けっこう口内炎になる人で、またか! みたいなノリだった。
口を大きく開けて鏡で見たら、痛いところに口内炎ができていて、いつもみたいに薬を塗る。そしたら、あれ? なんかもう一箇所できてない? って舌の下だったんだけど、側面の部分で普段気にならなければ絶対に見ない場所。丸くて白い口内炎。
全然痛くも痒くもなくって、とりあえず同じように薬を塗っておこうとその日はそれで終わりに。
薬を塗って寝たら、次の日には痛くなくなっていたのですっかり口内炎の存在を忘れちゃった。むしろ、痛くないし治ったんだなって。
そして、経つこと数週間。
ある日歯を磨いていたら、またしても白い口内炎を発見してしまう。
「あれ? もしかしてこれまだ治ってなかった? もう二週間は経ってるよね?」
痛くなくて白い口内炎。今は、ネットで検索すると大体のことはすぐにわかる。なのでその日の夜に、ネットで検索してみる。
「痛くない」「白い」「口内炎」
はい、沢山の検索結果が出る。自分で色々読んだ結果、「白板症」って言う、口内炎の一種なのでは? っという結論に達する。
白板症とは、口内炎の一種で良性の腫瘍。
私がネットで調べて目をひいたのは、『二週間以上治らない口内炎は絶対に病院にいって見てもらいましょう』という一文だった。
舌癌の可能性。白板症であっても、のちに癌になる可能性があるとも書いてある。
まじか? 自分の中で動揺が走る。ちなみに、行くのは口腔外科か耳鼻咽喉科がいいらしい。これは、早く行かなきゃ駄目だと焦る。
翌日、いつも行く耳鼻咽喉科に向かう。いつも愛想のいい先生が、「口内炎ですね。とりあえず、見てみましょう」と口の中を見てくれる。
「ああ、なるほど」
なるほどって?
「これはですね、一度大きい病院に行って検査をしてもらわないと駄目です。見た感じ、悪いものではないと思うけど……とにかく検査です。紹介状を書きます。A病院とB病院どっちがいいですか?」
どっちが良いって定食じゃないんだから……。ちなみに、Aは市民病院でBは大学病院です。
「どっちの病院の方が得意とかありますか?」
「んー。検査だしどっちでも大丈夫だよ。強いて言うなら交通の便だね。車ならAだし。電車ならBだね」
私の中で、昨日ネットで見た情報が頭を掠める。
――――「白板症」の場合であっても(良性腫瘍)、癌化する恐れがあるので取ることを勧める。
もしかしたら、検査だけじゃなくて取らなきゃいけないとしたら、より大きい病院の方がいいのでは? と考えた私は、大学病院を選択しました。
「大学病院でお願いします!」
「わかりました。では紹介状を書きますので、早めに予約とって行って下さいねー」
そして、ここから始まる大学病院通い。こんなに通うことになろうとは……まだ知る由もない。
次回、初めての大学病院に続きます。