第76話 牛頭沼3
白い着物の鬼女は、再び突然姿を消す。
いきなり沙也加が突き飛ばされ、地面に倒れる。
振り返った沙也加は、鬼女がたすくの後ろに立っているのを見る。
たすくは、沙也加が突然飛ばされ驚くが、すぐに後ろに異様な気配があるのに気づく。
彼は、恐る恐る振り返る、そこには、さっき前に立っていた鬼女が間近にいる。
赤い目はたすくを見つめる、彼は逃げないといけないと思うが体が言うことを効かない
「たすく、離れて!」
沙也加が叫ぶのが聞える。
鬼女はたすくを抱きしめ、そのまま沼の方へ移動する。
彼は何とか逃れようとするが鬼女の力は強い。
鬼女はたすくを逃すまいと抱きしめる力を強める。
彼の体に鬼女の胸が押し当てられる。
彼は命の危機に瀕しているのに鬼女の双丘に意識が向く。
彼の体は陽の光で輝き始める。
鬼女は光に焼かれ、たすくを手放すと後ずさる。
鬼女は肥大化し、茶色い牛の体に鬼の頭を持つ正体を現す
「うおおおぉぉー」
と叫びながらのたうつ。
鬼はまだ光のダメージに苦しんでいる。
沙也加は沼の水で水の刀を作り、鬼に切りかかる。
彼女は、鬼の首を落とそうとするが途中で刀が止まり、刀が折れる。
すると牛の体をした鬼は沼の中に逃げ込む。
沙也加は鬼を気配を沼の水を使って追うが突然、消えてしまう。
「沙也加、大丈夫。」
たすくが突き飛ばされた沙也加を心配するが、彼女は彼を白い目で見ながら
「鬼女に抱き着かれて気持ちよかったの。」
「何のこと。」
「たすく、光出したでしょ。」
「そ、それは胸が・・・」
「胸がどうしたの。」
「ごめん。」
「変態。」
沙也加の機嫌は直らない。
沙也加はテレビ支局の局長に報告する
「沼には牛鬼が現れること」
「これを退治することが難しいこと」
「牛頭沼の取材はやめた方が良いこと」
である。
局長は沙也加に聞く
「牛鬼には勝てませんか。」
「分かりません、首を落とそうとしましたが水の刀が折れてしまいました。」
「そうですか、古馬先生でもダメなら諦めましょう。
テレビの取材は中止になる。




