第71話 赤壁の家3
赤壁の家は木造平屋建てだが居間と3つの居室、台所がある。
沙也加とたすくは玄関から入る、玄関には黒い靄を纏った霊がいる
「悪霊よ。」
沙也加はペットボトルの水を使って水の刀を作り、悪霊を切ると霊は霧散する。
次に居間に入るといきなり灰皿が飛んできてたすくに当たりそうになる。
居間にも1人悪霊がいる。
沙也加は飛んでくるソファを避けながら悪霊に迫り、水の刀で横に一閃する。
悪霊は霧散する
「何人も悪霊がいるんですか。」
「そうみたいね、主はもっと強力よ。」
たすくの質問に沙也加は答える。
台所へ行くと包丁が何本も飛んでくる。
たすくが沙也加をかばう、飛んできた包丁のうち1本がたすくの肩に刺さる。
沙也加は怒り、悪霊に突っ込むと真っ二つに切り裂き、霧散させる。
刺さった包丁を抜き、沙也加は稲荷の使いからもらった勾玉にたすくの傷が癒えるように願う。
すると傷口が塞がり、出血が止まる。
2人は居室を見て回る、2つの居室には霊がいない。
しかし、3つ目の居室からは大きな気配がドアを開ける前からしている。
おそらく咲子に呪いをかけた正体がいるはずだ。
「ここが一番危険よ。」
「はい。」
沙也加は慎重にドアを開ける。
すると沙也加の顔を目掛けて万年筆が飛んでくる。
顔に刺さる直前、たすくが手を出して万年筆を受け止める。
万年筆はたすくの手のひらに刺さる。
沙也加に怒りがこみあげてくる。
しかし怨霊は手を緩めない、椅子が飛んでくるのをかわすと壁に当たり壊れる。
さらに机が飛んできて潰されそうになる。
怨霊は笑っている、そこへ沙也加は水の刃を飛ばす、怨霊に当たるが効果は無い。
しかし、怨霊から笑いが消える。
そして、窓ガラスが割れ、破片が2人の方を向き飛んでくる。
たすくが沙也加をかばい、ガラスの破片を受ける
「もう、傷つけさせませんよ。」
たすくは痛みをこらえて無理して笑う
「大好き。」
沙也加はたすくに口づけをする。
沙也加の事務所では黒い穴から手が2本出てくる、それは青白くやせ細っている。
ズルズルゆっくりと腕が出てくる、手はビタビタと穴の周りを探る。
そして、頭が出てくる、黒いばさばさの長髪である、目は黒い虚空になっている、口からは
「ああああああ」
とうめき声が聞える。
さらにズルズルと這い出して来る、やせ細った肩、あばらの浮き出た胸が穴から這い出てくる。
それは足まで完全に事務所内に出るが、立つことも四つん這いになることもなく腹ばいになりながらズルズルと這いずる。
動きは緩慢だが何か探しているようだ。
咲子は声を出すのを必死にこらえているが、恐怖のあまり目から涙が出ている。
美月は呪いが予定していたより早く出てきたので沙也加たちが帰るまで陣がもつか心配である。
携帯の連絡は、解呪の前に呪いに気取られるので使うことが出来ない。
少なくとも1日半は陣をもたせなければならないのである。




