表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水の巫女の助手になる  作者: ぽとりひょん
7/144

第7話 思い出(初仕事)

 良賢の死後、沙也加は何か考え事をしているような時が多くなる。

 たすくは沙也加に話しかける

 「何か悩みでもあるのですか。」

沙也加はたすくを見て良賢の言葉を思い出す。

 「離すんじゃないよ、これで漁師たちを海に叩きこむ恐れも無くなるねえ。」

そして、初めて1人で仕事をした時のことを思う。


 それは、夜釣りをする釣り人の間で堤防の上を徘徊する男の老人の幽霊の話が地元の漁師町に伝わった。

 そして、子供たちが夜の堤防へ行くようになり危険だから幽霊を何とかしようと漁協長から公方良賢にお祓いの依頼があった時のことだ。

 良賢は引き受けるが弟子が向かうと漁協長に告げる。

 そして漁協長の所を訪れたのが古馬沙也加である。

 漁協長は小娘の来訪に心配になるが、町の青年たちはざわめく、小娘は美人だったのである。

 彼女はその日の夜に堤防の幽霊を水の刃で切りつけ霧散させる。

 夜遅くなったため、彼女は漁協長の家に泊まることになる。

 だが、このままで済まなかった、青年たちが彼女をものにするため、夜這いをかけることになる。

 1人目が漁協長の家に忍び込む、しかし、忍び込んだ青年は沙也加に頭髪を掴まれ引きずられて玄関の外に捨てられる。

 これを見た青年たちは玄関に集まり、彼女を口々に口説き始める。

 沙也加はいちいち断るのも面倒と思い海に向かって走り出す、当然、青年たちは追いかける。

 堤防まで来ると沙也加は立ち止まり向かってくる青年たちを海水をコントロールして一息に海の中へ放り込む。

 漁協長が駆けつけると沙也加は聞く

 「この町は夜這いをしたり、大勢で女性を追いかけてもてなすの。」

 「誠にすみません、若い者には私からよく言って聞かせます。」

と漁協長は謝る。


 それからしばらくして沙也加は良賢の弟子でなくなった。

 龍神の力を使う沙也加を良賢にはこれ以上教えることが無くなったためだ。

 その後も沙也加は良賢と交流があったが、ある事件で良賢が五條美月から呪いを受けてからは、良賢が沙也加を寄せ付けないようにした。


 たすくは沙也加に言う

 「聞えてますか~、いたずらしますよ。」

沙也加はたすくの頬をつねって答えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ